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-京都記念-平林雅芳の目
2013/2/12(火)
日曜京都11R
京都記念(G2)
芝外2000m
勝ちタイム 2.12.5
トーセンラー(牡5、ディープインパクト・栗東・藤原英厩舎)
切れ味は健在、トーセンラー復活!!
人気が割れた今年の京都記念。半数以上の馬にチャンスがありそうな顔ぶれ。ビートブラックが逃げるいつもの展開から始まったが、向こう正面で一気に前に出ていったのがショウナンマイティ。抑えきれずに行ったものだろう。それまでやや遅くなりそうな流れに、やや掛かり気味となっていたジャスタウェイにトーセンラーには絶好の流れとなった。しかしその奇襲の先手となったショウナンマイティは、やはり目下売り出し中の勢い。4角先頭からそのまま脚を伸ばして行きそうな勢いだった。しかしトーセンラーがしっかりした足取りで、直線半ばで勝利を確信する勢いとなって脚を伸ばして交していった。ゴール寸前に、ベールドインパクトがショウナンマイティを差して2着。
2年ぶりに勝利の美酒となったトーセンラー。まだまだあのきさらぎ賞の、空を飛ぶ様な脚とまではいかなかったが、春を告げる脚ではあった・・。
火曜の朝、梅田智師に出会った。即、聞いたのが《大変だったね~》である。あの向こう正面から掛かったので出て行った事をだ。すると『調教の時からテンションも高かったし、この頭数で外枠でと嫌な予感はあったんですよ~』と言う。《それであの結果でしょう。やっぱり強いですよ》と告げる。『いや~、本当ですね。でも課題は残りました』続けて『安田記念を狙いたいんですよ』《天皇賞は?》に『秋の天皇賞は狙いますが、春はありません』であった。ショウナンマイティの今年の緒戦は、やはり怖い馬の存在感を示したものでもあった。
さてレースを振り返ろう。当然にトーセンラーを中心に観る。
まずはスタンド前のゲート。おそらく11頭でいちばん出が早かったのではなかろうか。内の方でジャスタウェイやビートブラックが押しているのに、外から先手でも取れそうなぐらいにいいスタートを切った。ヤマニンファラオがスーッと出て行く。その内から必死に押して押してのビートブラックが、ゴール板ぐらいでヤマニンファラオの前へと出ていった。ジャスタウェイとカポーティスターがその後。トーセンラーはカポーティスターから2馬身ぐらい後ろでジワっとしている。ショウナンマイティが最後方で、最初のカーヴを廻る。直ぐ前にジョワドヴィーブルがいる。
ふたつめのかーヴを廻っていくあたりでビートブラック、ヤマニンファラオは1馬身。その後のカポーティスターは2馬身ぐらい間が開く。ジャスタウェイがやや掛かりそうで、内田Jが脚をかなり突っ張っているのが見える。トーセンラーはまだ大丈夫、真っ直ぐの向こう正面に入るあたりで、やや掛かりそうになった時に外を上がって行く馬がいる。チラっと武豊Jがその外を見た。何と、ショウナンマイティが進出していく。とその瞬間は思った。ビートブラックの前まで出たショウナンマイティ。《浜中らしいな~》と思ったし、《これでトーセンラーにはおあつらえ向きの流れになる》とも。
そのまま馬に逆らわずビートブラックを抜くショウナンマイティだが、ビートブラックが内から追い上げていき、その間のラップが11.9と速くなる。坂の下りに入って、ビートブラックとヤマニンファラオが2番手追走する。カポーティスターがその後、内にジャスタウェイ。トーセンラー、そのグループの後ろで内にベールドインパクト。最後方が、ジャミールとジョワドヴィーヴルが並ぶ。
いい流れとなって4コーナーへと近づいていく。1馬身リードでカーヴを廻るショウナンマイティ。トーセンラーがかなり接近してきている。4コーナーのポカリと開いた空間を過ぎるあたりで、トーセンラーの勝機を感じた。カポーティスターの外をいい脚で上がりつつあった。
残り300で右ムチを抜いた武豊J。後ろからベールトインパクトが追走してきているが、負けはしまいと思った。後はショウナンマイティの粘りだけ。武豊J、渾身のステッキが2、3発と入って完全にショウナンマイティを抜き去った。内からはビートブラックが盛り返し気味に来ていた。
熾烈な2着争いを後目に、トーセンラーがあの2年前の凄い脚で差し切ったきさらぎ賞以来の勝ち星を、同じ京都で再現した。ゴール前で手前を替えているのが見えた。最後はやや強めぐらいの手応えではなかったか。
2着ベールドインパクト、ショウナンマイティがあれで3着。ビートブラックと続きジャスタウェイが5着。ジョワドヴィーブルも最後に脚は見せていた。
まずはいいスタートを切れたトーセンラー。復活の予感であった・・・。
平林雅芳 (ひらばやし まさよし)
競馬専門紙『ホースニュース馬』にて競馬記者として30年余り活躍。フリーに転身してから、さらにその情報網を拡大し、関西ジョッキーとの間には、他と一線を画す強力なネットワークを築いている。
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