オレアリアがゴール少し前で差し切る!!

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土曜京都4R
3歳新馬
ダ1800m
勝ちタイム1.53.7

オレアリア(牡3、シンボリクリスエス・栗東・石坂厩舎)

オレアリアがゴール少し前で差し切る!!

このレースの少し前から雪が舞いだした。視界がかなり悪く見づらくなってきている。好発からマイペースで逃げたブルーチッパーが、直線でも後続に差をつけだして逃げ切りと思わせた。しかし、ただ1頭だけ忍び寄ってきたのがオレアリア。3角過ぎの手応えは、廻りの馬に比べても決していいものではなかった。実際、直線に入った時も5,6番手の外目。先頭のブルーチッパーからはけっこう距離もあった。しかし浜中Jのステッキに呼応して少しずつ差をつめていく。残り50メートルで脚が止りだしたブルーチッパーを交して、なお1馬身半もの差をつけてデビュー戦を勝利で飾った・・・。

どんな馬名意味なのかをすぐに調べた。《この馬の生まれた2月7日の花言葉》だそうだ・・。その意味は《清純》らしい。まるで牝馬かと思えるようなネーミング。
勝利の賛辞が多くインターネットで行き交っていた。まさにリアルタイムである。最後の1ハロンが13.3とかかったのがブルーチッパーの敗因であり、オレアリアの勝因だ。
ジョイフルハートの近親にあたる様だ。ジョイフルハートが母の兄になる訳だが、坂路の稽古時計だけではダート適性がある云々は我々には判らない。それでも3番人気の支持。ここらが競馬ファンの眼の肥えている処である。
しかし一方で、1番人気のイナセナは、ブルーチッパーの2番手を進んでいたが、直線での追い合いから脱落していった。

ビデオで何度見ても視界は悪い。出だしから勢いよく出ていったブルーチッパー。それを追うのがイナセにサンライズマーチマッケンジーの3頭。2コーナーを過ぎて向こう正面に入るあたりで、4番手のマッケンジーが頭を上げて前との間隔はなくなる。ペースダウンしたのだろう。5番手のオレアリアがだいぶ間合いを詰めて行く。少し気合いをつけながらの進行だ。
3コーナーではカヤトーストが押しているが、前に上がって行けない。4コーナーを楽な手応えでブルーチッパーが先頭で入った。追走する2番手以降と手応えが違う。このまま確勝と思えたものだった。

残り300を過ぎて追い出したブルーチッパーの幸J。イナセやサンライズマーチはもう差を詰められない。その外へマッケンジーとオレアリアが伸びてくる。オレアリアの伸びが良すぎる。不可能と思えたブルーチッパーとの差をジワジワと詰める。もう最後はステッキなしで交して、ゴールでは手綱を抑えていた程だった。
3着マッケンジーには3馬身半の差をつけたブルーチッパー。最後は1頭になってしまったのもあったかも。

坂路のケイコ時計だけでは判断できないオレアリアの能力。競馬って本当に難しい・・・ね!

平林雅芳 (ひらばやし まさよし)
競馬専門紙『ホースニュース馬』にて競馬記者として30年余り活躍。フリーに転身してから、さらにその情報網を拡大し、関西ジョッキーとの間には、他と一線を画す強力なネットワークを築いている。