JRAに移籍の戸崎騎手が地元・大井に別れの挨拶

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22日、大井競馬場でJRA移籍が決定した戸崎圭太騎手の壮行会が行われた。

"大井の戸崎"としての最後の騎乗となったこの日、「がんばれ!戸崎圭太賞」と銘打たれた最終レースで僅差の2着になるなど、8鞍に騎乗して、勝ち鞍は一つに留まったが、レース後はTCKのジョッキー、関係者、そして、最終レース後も戸崎騎手の勇姿を見ようと競馬場に残ったファンが見守る中「僕はこの大井競馬場でデビューし、15年間、色々なことを学び、色々なことを経験させて頂きました。今後とも、大井競馬、地方競馬、そして、戸崎圭太の応援よろしくお願い致します!今日はどうもありがとうございました!」と戸崎騎手が惜別の挨拶。感極まり、言葉を詰まらせるシーンもあったが、戸崎騎手らしい清々しい挨拶で締めくくった。

その後は記念グッズと引換券にあたるボールを投げ入れ。学生時代に野球で培った力強いスローイングを披露して、ファンの輪にボール投げ入れると、ストックとして残してあった戸崎騎手の勝負服を着用した小林拓未騎手らがサプライズ演出。戸崎騎手の勝負服をファンへ向かって投げ入れ、まさかの出来事に本人が呆然とする一幕も……。

また、同じ大井で苦楽を共にしてきた騎手を代表して「3月2日からJRAの騎手として、正式なスタートとなるわけですけれど、大井の騎手、みんなで応援しにいきますので、いいところを見せてください」と東京都騎手会会長の吉井竜一騎手がエールを送ると、ジョッキー仲間からの胴上げ。戸崎騎手も人生初めて?の胴上げの経験に興奮は冷めやらず、別れを惜しむファン全員にサインでペンを走らせ、最後はファンからも鳴り止まない拍手を浴び、大井競馬に別れを告げた。

明日23日(土)は中山競馬場で騎乗、調整ルームへ入るため、小走りで競馬場をあとにした戸崎騎手。今後は次週28日(木)までの川崎競馬場での騎乗が、地方騎手としての最後の騎乗となり、当日は地方出身のパイオニア・安藤勝己元騎手も駆けつける。3月2日(土)の中山競馬からJRAの戸崎騎手としてデビューする予定だ。

【戸崎圭太騎手のコメント】
「本日は寒い中、僕のために競馬場におこしいただきまして、誠にありがとうございます。僕はこの大井競馬場でデビューし、15年間、色々なことを学び、色々なことを経験させて頂きました。関係者の方々や、ファンの皆様の暖かいご支援のお陰で、このような挨拶ができることを嬉しく思っておりますし、本当に心から感謝したいと思います。3月1日付でJRAの騎手となるわけですが、交流レースには積極的に参加させていただこうと思っております。今後とも、大井競馬、地方競馬、そして、戸崎圭太の応援よろしくお願い致します!今日はどうもありがとうございました!」

【東京都騎手会会長の吉井竜一騎手のコメント】
「JRA騎手免許試験の合格、本当におめでとう。毎日の忙しい騎乗の中で、彼は時間を割いて、一生懸命勉強して、努力して、そういう姿を皆、見ていましたので、合格の知らせを聞いた時は、良かったな、とみんなで思っていました。また、そういう努力する姿をみんなに見せていただいて、しっかりと結果を出してくれたことに僕達も感謝していますし、お手本になると思います。これから一段とレベルの高い場所でのスタートとなるわけですけれど、この地方で学んだすべてのことを活かして、大活躍してほしいと思っております。個人的に戸崎圭太という人間は、気持ちが素直で、真っ直ぐで、本当に彼の周りには笑いが耐えないというか、一緒に話をしていても、気持ちのいい男だと、いつも思っておりました。これからもそのままの戸崎圭太でいてほしいと思いますし、陰ながら活躍を祈っております。また、3月2日からJRAの騎手として、正式なスタートとなるわけですけれど、大井の騎手、みんなで応援しにいきますので、いいところを見せてください。頑張ってください!」

最後のレースではマルヨハヤブサに騎乗して惜しくも2着

後列中左は同じ香取厩舎の後輩である山崎良騎手


吉井竜一会長が騎手を代表して挨拶