注目の新馬【1回阪神】シシリアンキング…小平奈由木の注目新馬レポート

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注目の新馬【1回阪神】シシリアンキング

シシリアンキング
(牡3、栗東・庄野厩舎)
父:ネオユニヴァース
母:ベネヴェント
母父:トニービン

一発長打が魅力のネオユニヴァースが父。ヴィクトワールピサ(ドバイワールドC、有馬記念、皐月賞)を筆頭に、スーパーホースを送り出している。世界の頂点を極めた実績が評価され、この世代は繁殖レベルがぐんとアップ。クラシック戦線でも目が離せない。

母ベネヴェント(その父トニービン)は3勝をマーク。祖母が七夕賞を制したダイナシュート(アドマイヤマックスの母)である。同馬の姉兄にプリマフォルツァ(3勝)、コルノグランデ(現3勝)がいる。馬主を対象に出資を募る社台オーナーズにラインナップ。募集総額は2000万円だった。

ノーザンファーム空港での育成時より素質の高さを評価されていた同馬は、9月13日、NFしがらきへ。10月10日、栗東に移動した。11月2のゲート試験をパスしたものの、フレグモーネを発症してしまい、いったん立て直しを図ることとなった。12月27日の再入厩後は丁寧にペースアップされる。先週の坂路ではタガノギャラクシー(3歳500万下)を1秒3追走し。コンマ2秒の遅れ。降雨により悪化した馬場にもかかわらず、ラストまでしっかりと脚を伸ばしている。

3月2日(土)、阪神の芝1600mに向う。鞍上はウィリアム・ビュイック騎手を確保している。


小平 奈由木(こだいら なゆき)
早稲田大学日本語研究教育センターに勤務した後、競馬関係に進む。競馬専門紙「1馬」の記者、法人馬主「サラブレッドクラブラフィアン」のレーシングマネージャーなどを経て、現在はフリーランス。業界のキャリアは20年近くになり、生産・育成現場からトレセンまで精通。
月刊誌「競馬最強の法則」の人気コーナー「トレセン最前線」をはじめ、幅広い知識を生かしたエッセーが評判になっている。