レッドセイリングがマイペースで逃げ切る!!

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日曜阪神3R
3歳新馬
ダ1800m
勝ちタイム1.55.5

レッドセイリング(牝3、父ゼンノロブロイ・栗東・藤原英厩舎)

レッドセイリングがマイペースで逃げ切る!!

いよいよ関西最後の新馬戦となった。ナムラマンジロウと人気を二分したレッドセイリング。ダッシュを決めて先頭に立つと、マイペースに落としての逃げを展開。4コーナー手前では、外をマクってきたノヴォパンゲアらが並んできたが余力十分。むしろ直線では後続を離し気味となって、最後は5馬身差での勝利。ナムラマンジロウが何とか追い上げて2着となった…。

水曜の追い切りで跨った感触では《後脚が甘いしどうかな~》とあまりいいコメントではなかったのだが、実戦ではそんな気持ちが吹っ飛ぶ様な快勝ぶり。『これであれだけ走れたのだから、もっともっと良くなってくるわ~』と感嘆しきりであった。
パドックで馬を観て、電光掲示板を見上げて馬体重を知る。牝馬が4頭出ているがカエナポイントが一番少ない462キロ。レッドセイリングは、腹目が薄い感じの馬体ながら490キロもある。やはりダートの1800戦は大柄な馬が多い。

スタートはスタンド前、レッドセイリングは出てからの二の脚が速かった。外からスーッと内へと寄せていって、先頭となって行ったのだが2ハロンめで11.5と脚を見せる。1コーナーを廻ってからすぐにペースダウン出来た様子。1番人気のナムラマンジロウは、中団のポジションで内ラチ沿いを追走する。

向こう正面に入って13秒台をキープ。1000を1.04.0と、これ以上ないペースで3コーナーを廻って行く。一旦外へ出して進出するのかと思えたナムラマンジロウだが、後ろからマクってきた馬の勢いに押されたか、また内へと入っていく。
2コーナーでは最後方にいたノヴォパンゲアが一気にマクって上がってくる。カツトラマンが順位を上げるのと同時の動きとなって、前は3頭が雁行して4コーナーへと入る。レッドセイリングが内、中にカツトラマン。その外へノヴォパンゲアでカーヴを廻る。

コーナーリングで貯めていたレッドセイリングが離して行く。1馬身、2馬身と後続との差を広げる。やっとナムラマンジロウが内ラチ沿いから脚を伸ばし始める。
残り1ハロンで3馬身後ろまで迫って2番手グループのトップになったのだが、そこからまたレッドセイリングは伸びて行く。最後の1ハロンが13.0は悪くない。それも残り50メートルは流し気味であったから。
2着ナムラマンジロウで5馬身。3着には3コーナーでドンジリにいたトゥヴァビエンが、ノヴォパンゲアを交して上がった。(言いにくい馬名ばかりですな~)。

これで最終週の新馬戦の2鞍とも、藤原英厩舎が勝ち名乗りをあげた。3歳馬の出走に対する勝ち上がりが凄いな~と思って調べてみたら角居池江厩舎とそんなに変わらないが少し下だった。ところがである、凄いのが松田博厩舎で半端じゃない高率で勝ち上がっている。勝ち数はこの3厩舎のほぼ倍。いや~上には上がいるもんですな~…と感心しきりでありました。

平林雅芳 (ひらばやし まさよし)
競馬専門紙『ホースニュース馬』にて競馬記者として30年余り活躍。フリーに転身してから、さらにその情報網を拡大し、関西ジョッキーとの間には、他と一線を画す強力なネットワークを築いている。