着差以上の強さ、マラムデールが初陣を飾る!!

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13年6月8日(土)3回阪神3日目5R 2歳新馬(芝1200m)

マラムデール
(牝2、栗東・松田厩舎)
父:フレンチデピュティ
母:フサイチエアデール
母父:サンデーサイレンス


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稽古で好タイムを出している馬を選ぶか、牧場でしっかりと乗っているらしい血統的にも魅力な馬を選ぶのか。実に難しい選択を迫られる新馬戦となった。ファンの支持は、後者の血統的背景で圧倒的な1番人気。そして結末は、ここでもお客様の支持は絶対であった。マラムデールの伸び脚は確かで、まるで競馬を知っている古馬の様な走りでゴール板を過ぎ去った。ステッキも残り1ハロン過ぎあたりで2発入れたぐらいで、後は手綱だけで操作して伸びて行く。
1番人気が勝ち2番人気が2着と、結果だけ見れば実に順当な様に見える。本当にお客様は何でも知っている…。

今年も福永Jの新馬戦の勝ち鞍は伸びそうである。以前から新馬戦での驚異の勝率を残している。今年もその傾向は変わっていない様でもある。今回も実に鮮やかに、そして確実に走らせていた。
パドックから拝見。私が注目していたクラウンマリリン。父ディープスカイに良く似た毛色で、やや脚が長く見える。マラムデールは静かにパドックを周回している。返し馬を観る。この時のキャンターに入った時の雰囲気が、レースの結果を示す傾向が多いと感じる。
◎をつけたのが、マラムデールとイスルギ。イスルギは412キロの小さい体ながら、走らすとそんな数字とは思えないフットワークだ。クラウンマリリンは、やや平凡な印象だった。

そしてレース。逃げたワイドアミーゴが前半3ハロンを35.5とそう速くないペースで行けたが、10着と敗退。2番手に、このレースで一番の大型馬のウェザーストームだが5着。クラウンマリリンが3、4番手ぐらいを進んで、直線に入って一旦は先頭のシーンから、伸びずじまいで8着。稽古タイムとはまったく違った結果だった。
マラムデールのスタートは早くなかったが、その後、すぐに内目に進路を取って馬群の中で辛抱させていく。向こう正面から3角では内ラチの傍を進ませている。直後にいたイスルギが、4角で先に外から前へと出ていって先頭となったが、こちらは僅かに開いた隙間から脚を伸ばしていく。1馬身ぐらいあった差をどんどんと詰めていき、最後は半馬身近いクビ差交わしての勝利であった。
この2頭で、3着馬に0.4秒の差をつけてしまっていた。まるで古馬の様な走りを見せたマラムデール。競走意識がかなり強い馬の様である…。


平林雅芳 (ひらばやし まさよし)
競馬専門紙『ホースニュース馬』にて競馬記者として30年余り活躍。フリーに転身してから、さらにその情報網を拡大し、関西ジョッキーとの間には、他と一線を画す強力なネットワークを築いている。