調教量たっぷりなコウエイタケルが好位から抜け出す

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13年6月30日(日)3回中京2日目6R 2歳新馬(芝1400m)

コウエイタケル
(牡2、栗東・山内厩舎)
父:ステイゴールド
母:ケイアイエリザベス
母父:フレンチデピュティ


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好発からスッと2番手につけたコウエイタケルが直線も楽に抜け出して3馬身差の圧勝となった。稽古をCWでシッカリとやってきている仕上げ。山内厩舎の2歳馬の仕上げは昔から一流と見知っているだけに当然な結果とも思えたもの。残念ながら1番人気に押された武豊Jグランプリブレイドはゲートをかなりユッタリと出てしまい最後まで脚を使えずに終わった・・・。

一番先に入ったビタミンエースが、全馬入ってこれからという時に立ち上がって一旦後ろへ出て、やり直し。
何か気がそがれたのか、ダッシュもなく鞍上が押して押してと促しても、後ろから3番目。グランプリブレイドが3馬身ぐらい後ろの最後方で1ハロンを迎える。コウエイタケルは好発だったが、外からコンゴウサクラが行きたがる様子で2番手に控える。

2ハロンで前とは3馬身ぐらいの間隔。すぐ後ろにコスモマンカイ、外にジョーヌダンブルが続き、そこから2馬身ぐらい離れてデクラレーションティーエスギムレクラウンデピュティと続き、その後はさらに4馬身ぐらい離れていく。逃げたコンゴウサクラのリードもだいぶ落ちついて、4角の残り600のハロン棒ではすぐ後ろにコウエイタケルが1馬身差まで来ている。好位グループもほとんど差がなく接近している。

残り400を過ぎるあたりでコウエイタケルが並ぶが、まだゴーサインは出さず。残り300の白赤棒を過ぎたあたりがやはり仕掛け処だ。そこで松山Jが追う姿勢に入った。内で失速気味のコンゴウサクラを後にして、コスモマンカイとジョーヌダンブルが並んでの追い合いとなる。

コウエイタケルは、ステッキを入れて追っていたのも残り100の棒を過ぎるまで。後は手綱をシャクって、最後はやや強め程度の手応えでのゴールだった。それでいて3馬身は立派。2着争いは最後まで続いて、外のジョーヌダンブルが何とかハナ差先んじてた。グランプリブレイドは直線でも思った程の脚を使えずじまい。ここらが実戦の難しさであろう…か。火曜の朝に清水久師も苦笑しておりました…。

山内厩舎はこれで今年4頭下して2勝、2着1回と効率の良さ。今後も注目の2歳戦の厩舎でありましょう…か。


平林雅芳 (ひらばやし まさよし)
競馬専門紙『ホースニュース馬』にて競馬記者として30年余り活躍。フリーに転身してから、さらにその情報網を拡大し、関西ジョッキーとの間には、他と一線を画す強力なネットワークを築いている。