【2回新潟】オリハルコン…小平奈由木の注目新馬レポート

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注目の新馬【2回新潟】オリハルコン

オリハルコン
(牡2、栗東・池江厩舎)
父:ディープインパクト
母:シルヴァースカヤ
母父:Silver Hawk

父は種牡馬となっても日本競馬を牽引するディープインパクト。類まれな柔軟性やバネを産駒に伝え、前3世代ともクラシック制覇を成し遂げた。この血に向いた育成手法も確立されつつあり、一大勢力が形成されつつある。

母シルヴァースカヤ(その父シルヴァーホーク)はアメリカに生まれ、フランスで5勝。ロワイヨモン賞、ミネルヴ賞と、芝の長距離重賞を2勝している。その半姉がデインスカヤ(G2・アスタルテ賞、シックスセンス、スペルバインド、デルフォイらの母)。同馬の兄姉に、G1・愛ダービーや同・レーシングポストトロフィーを2着したセヴィル、現1勝のヴィルジニアがいる。G1サラブレッドクラブの所属となり、総額7000万円で募集された。

ノーザンファーム空港で順調に体力強化が図られ、4月25日にはNFしがらきへ。5月9日、栗東に入厩した。24日のゲート試験を一発合格。いったん放牧を挟んで心身を整え直したうえ、7月10日に帰厩すると、中身の濃いメニューを消化した。500キロ程度の見栄えする馬格を誇り、性格も真面目。先週のウッドコースでは6ハロンより時計を出し、ラストも12秒台のしっかりした伸びを披露した。操縦性に優れ、追われてからも味がある。

いよいよ8月3日(土)、新潟の芝1800mでベールを脱ぐ。岩田康誠騎手が手綱を取る。


小平 奈由木(こだいら なゆき)

早稲田大学日本語研究教育センターに勤務した後、競馬関係に進む。競馬専門紙「1馬」の記者、法人馬主「サラブレッドクラブラフィアン」のレーシングマネージャーなどを経て、現在はフリーランス。業界のキャリアは 20年近くになり、生産・育成現場からトレセンまで精通。

月刊誌「競馬最強の法則」の人気コーナー「トレセン最前線」をはじめ、幅広い知識を生かしたエッセーが評判 になっている。