厩舎一丸で菊花賞へヒルノドンカルロ…松前特別

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前走は古馬との初対戦で惜しくも2着。ヒルノドンカルロ(牡3、栗東・昆厩舎)が松前特別で仕切り直しの一戦に挑む。

前走、北海ハンデキャップでは序盤からハナを主張。軽ハンデも後押し。直線半ばまでは先頭をキープし、自身の形に持ち込んだかに思われたが、ゴール前でレッドシュナイトに交わされクビ差2着。惜しくも連勝はならなかった。

「どうしても、まだフワフワしてるところがあるんだ。真面目に走ってない部分がね。その前回もたまたま前がパッと開いてしまった(一頭になってしまった)からね。でも、それも競馬ですから」と平岩全宏厩務員は振り返る。

巻き返しを期す今回。中間は厩舎の大将格のハタノヴァンクールと併せ、遅れはとったものの、状態の良さをアピールしている。

(31日(水)の最終追い切りは函館W 5F:67.4-53.4-40.5-14.1秒)

「相手はG1馬だからね。それに今週は時計が掛かる馬場やから、調教時計自体は掛かっても仕方がないかな。この馬はスピードタイプじゃなくて、スタミナタイプだから。上がりも息の入りは早いし、ずっといい状態が続いているからね」

父マンハッタンカフェ、「ヒルノ」の冠名でいえば、厩舎の大先輩にあたる天皇賞(春)を制したヒルノダムールが思い出されるところ。平岩厩務員も「スタッフみんなで菊花賞を目指してるんです」と“第二のダムール”を目指せとクラシックを見据える。

「状態はいいですから。あとは気分よく逃がしてくれれば」。展開に左右されるのが、逃げ馬の宿命ではあるが、念じるように勝利を誓っていた。