＜インタビュー＞新馬戦快勝のリターンラルクがコスモス賞へ

【秋華賞 2024】桜花賞馬とオークス馬に割って入る可能性アリ！能力上位なのに馬券妙味十分の1頭

提供：アナタの知らない騎手の世界

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今週の函館現地直送インタビューは、土曜函館、2歳オープン特別のリターンラルク(牡2、美浦･大竹厩舎)陣営を直撃。前走の新馬戦は最後方から直線でごぼう抜き。ディープインパクト産駒らしい豪快な末脚を発揮したが、今回は小回り・洋芝の函館に条件は様変わり。コース適性、この馬の秘めたるポテンシャルなどを伺った。

●予想外の新馬戦

－：まず、前走で新馬勝ちを収め、函館に入厩。こちらへ来てからの状態はいかがですか？

岩藤和裕調教助手：涼しかったですし、順調に調整は進められました。

－：前走の新馬戦は府中の直線を存分に使った派手な一戦だったと思います。

岩：調教では前向きな馬だったんですけれど、エンジンがかからなくて、戸惑って走っていたのかなと。競馬前のイレ込みも強くて、ゲートで出遅れたり。やっぱりまだ気性面に課題が残るような感じでした。

－：直線残り1ハロン過ぎくらいでエンジンがかかってから、本来の走りが出来たような感じですよね。

岩：観ている側としたら、ちょっとヒヤヒヤした感じでしたね。

－：レースでは引っ掛からないか心配だったんですけれど、むしろ進んで行かないくらいだったので、ちょっと意外に感じました。今回は洋芝の小回りになって、条件が替わるじゃないですか。その辺はどうですか？

岩：やってみないとなんとも言えないですね。そっちの方が向く、とまではあまり考えられないので、なんとかこなしてくれれば、という感じです。

－：その辺は他の馬も条件は一緒ですからね。

岩：そうですね。そこをこなしていかないと、これから先がね。

－：ちょっと馬場が荒れてきているじゃないですか。その辺はどうですか？

岩：確かに馬体も小さいですし、それもプラスではないと思いますけれど、しょうがないですよね。

－：その馬体、現在の馬体重はどれくらいですか？

岩：446キロくらいですね。新馬戦が452キロで、ちょっとまだ余裕があったので、体的にはこれでいいのかな、という感じです。

－：飼い食いは良い方ですか？

岩：飼い食いは良くて、あまり手がかからないですね。馬体重もちょうどいいですし、馬体の大きさもこれくらいが一番やりやすいですから。

－：そういう意味では、やっぱり新馬戦のレースの内容は全然、想定外だということなんですかね。

岩：そうですね。大竹調教師としては｢負けてもいいから競馬を教えてきて｣とジョッキーに言っていたみたいですけれど、勝てたのは大きいですね。

－：生涯に一度の新馬戦というのもありますしね。今回は地方馬も出てきて、レースの流れそのものも変わってくると思います。

岩：スタートは決して速くないので、前に行っちゃうということは、今のところはあまり考えられないですね。新馬戦ほどエンジンが全くかからないという感じはないので。レースを使ったという、経験の意味で上積みはあると思います。
一週前も松田騎手に本馬場で乗ってもらって、｢いいですね｣と言ってくれていましたし、いい感触のままレースを迎えられるようなので、あとはジョッキーに任せれば、と思います。新馬戦の映像もしっかり観てくれているみたいですし。

－：「こんな馬なの？」みたいな感じ(笑)。

岩：「よく差しましたね」って昨日(7日)、言われました(笑)。何回観ても、あそこからは届かないような感じですよね。

－：ですよね。僕もあの時府中にいて。

岩：僕もですよ！僕も府中にいて、臨場が終わったら函館に来る予定だったんです。“ウワーッて”なりましたよ。4コーナーでもう終わったと思ったので、“気分的に疲れた状態で函館か～”って思ったら、勝ってくれてよかったですよ。

－：ホッとした一戦ですね。

岩：ホッとしましたよ。予想とは違ったレース内容でしたけれど。



●滞在効果に期待

－：そういう意味でも、コスモス賞は改めて注目の一戦です。

岩：そうですね。どういう競馬をするのかなって、こっちもあまり予想がつかないので。ただ、滞在なので、ゲートが開くまでのテンションというのは、だいぶ抑えられるかとは思うので。新馬戦は装鞍所からかなりテンションが高かったので、その辺はかなりいいと思います。

－：滞在効果が出ているという。

岩：いつも装鞍所に行ってから馬場に向かうので。いつもおとなしく歩いていますよ。

－：やっぱり美浦と違って涼しいじゃないですか。その辺は馬は助かっていると思いますね。

岩：早めから、牧場から直接入れまして、牧場は福島の天栄なんですけれど、そこも暑かったはずですから。だいぶ馬も元気ですよ。

－：コスモス賞からは札幌2歳Sに向かう予定ですか？

岩：あくまでレース内容と結果とレース後の状態次第みたいですけれど、“順調なら”って感じですよね。無理して使うことはないと僕は思っていますけれど、大竹調教師も同じ考えだと思いますよ。

－：気性面、馬体面含めて、まだ幼いところがあるからですか？

岩：かなり幼いですね。

－：そうすると本当に新馬戦はタフな競馬をこなしたわけですね。

岩：馬場も悪かったですしね。

－：新馬戦が終わってからガタッときたとか、そういうところはありましたか？

岩：全然なかったですね。少し乗って確認してから放牧に出したんですけれど、特に疲れも見られなかったし。

－：根性のある馬かもしれないですね。

岩：気性の激しさがそっちに出ているような感じもありますね。

－：枠順の希望などは？

岩：全然ないです。どうせ、“テンから好位につけて”みたいな馬では、おそらくないのでね。

－：3～4コーナーでちょっと早めの進出？

岩：さすがにそうしないと、新馬戦みたいな状況じゃ届かないと思うので。それは(松田)大作さんもわかっていると思います。

－：最後に注目しているファンにまとめてください。

岩：結構、派手で目立つ覚えやすい顔をしていると思います。かわいい子なので応援してください。

－：いい結果を残せるように頑張ってください。ありがとうございました。