【2回新潟】キュリオスティー…小平奈由木の注目新馬レポート

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キュリオスティー
(牝2、美浦・戸田厩舎)
父:ディープインパクト
母:キュー
母父:French Deputy

稀代のスーパーホースであり、スタリオン入りしてからも日本競馬を牽引するディープインパクトが父。3世代目が走り始めた昨年、圧倒的な差でリーディングのトップを奪取。史上最速のスピードでJRA500勝に到達した。類まれな柔軟性やバネを産駒に伝え、次々とG1ウイナーを送り出している。今春もダービー(キズナ)、桜花賞(アユサン)を手中に収めた。来春もクラシック戦線をリードしていくに違いない。

母キュー(その父フレンチデピュティ、米7勝)はG2・ロングアイランドHを制している。同馬の半兄がブレイクランアウト(共同通信杯、朝日杯FS3着)。現3勝のエネアドは全兄にあたる。キャロットクラブにて総額4400万円で募集された。

ノーザンファーム空港での調整時よりしなやかなフットワークが目立っていた。しっかり体力強化が図られたうえ、6月1日、美浦に移動。テンションを上げすぎないように配慮され、丁寧にゲート練習に取り組む。28日にゲート試験をクリアすると、問題なくペースが上げられた。先週はわざわざ福永祐一騎手が駆け付け、追い切りに騎乗したが、

「状態の良さが伝わってきました。軽さがあり、いかにも芝向き。兄のエネアドは気難しさに課題を残すのですが、この仔は大人しく、性格もいい」
との高い評価を与えていた。

先週は除外されたが、ここまでの調整過程を見ても、1週延びた影響はないだろう。福永騎手とともに、8月17日(土)、新潟の芝1400mに向かう。


小平 奈由木(こだいら なゆき)

早稲田大学日本語研究教育センターに勤務した後、競馬関係に進む。競馬専門紙「1馬」の記者、法人馬主「サラブレッドクラブラフィアン」のレーシングマネージャーなどを経て、現在はフリーランス。業界のキャリアは 20年近くになり、生産・育成現場からトレセンまで精通。

月刊誌「競馬最強の法則」の人気コーナー「トレセン最前線」をはじめ、幅広い知識を生かしたエッセーが評判になっている。

8/7(水)、美浦トレセンで騎乗した福永祐一騎手
(写真はキュリオスティーとは別の馬)