母は阪神JF2着のガートルード…函館注目2歳新馬

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父は2001年のダービーを制し、種牡馬になってからも多くのG1馬を産出しているジャングルポケット。母は新馬戦、函館2歳Sと連勝し、阪神ジュベナイルFでも2着になったアンブロワーズ。姉には、昨年6月にデビューし新馬戦で2着、2戦目で勝利を上げたコナブリュワーズがいる。

血統を見れば早くから使えそうなイメージの牝馬。須貝尚介調教師はそのキャラクターをこう語る。
「馬房の中ではすごくデレデレで、本当に“女の子”です。でも、ツンデレの象徴というか、馬場に出たときとか、プツンときたら嫌がるしね。その辺を調整しながらだから、精神的なメンテナンスがすごく大切な馬です。嫌なことがあったら、それを見つけてあげて、上手いこと納得させながらやらなきゃいけないタイプ」

6月30日から栗東での坂路調教を始め、乗り込みは十分。「走りはすごくキレイなフォーム」と、好感触を掴んでいる。レースで騎乗する丸山元気騎手も追い切りに騎乗。反応も確かめている。

アスカクリチャンらとの3頭併せ(丸山騎手が騎乗)


14日の追い切りでは、同厩舎のアスカクリチャン、同じ新馬戦でデビュー予定のポッドジョーカーとの3頭併せ(函館芝コースで追い切り、5F66.7-51.5-38.2-12.2秒をマーク)。

「(3頭併せにしたのは)大竹厩舎の結構期待できるようなタイプの良い馬だったんでね。追い切りでは、めっきりはっきりじゃないけど、息の使い方と馬の雰囲気を確認した。もう栗東で時計が出ているし、ある程度乗り込んでいるから、そんなにやりはしなかったね。暑いし、八分程度に抑えておいて、これで競馬にはちょうど良いだろう。本馬場での芝の感触は、本当に、すごくいい感じだった」

函館の馬場が荒れてきており、当日の天気も心配されるところだが、「荒れ馬場はこなせると思いますよ、坂路の脚さばきは悪くないから」と頼もしい様子。
「お姉ちゃんは短い距離で勝っているみたいだけれど、そうなると、後のメンテナンスが大変になるし、お父さんの血統も活きていると思うので、長い距離を使っていこうという気持ちで、この新馬戦を選びました」とデビューの舞台に選んだのは函館の芝1800m戦。

“ガートルード”とは、母の名前の由来であるオペラ作曲家、アンブロワーズ・トマの代表作『ハムレット』に登場する王妃の名前。ツンデレの女の子が、未来の女王に駆け上がるまでの第1幕を楽しみにしたい。