【2回新潟】サグレス…小平奈由木の注目新馬レポート

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サグレス
(牝2、美浦・奥平厩舎)
父:フジキセキ
母:カラベルラティーナ
母父:クロフネ

父はフジキセキ。スプリント部門へキンシャサノキセキ、コイウタやエイジアンウインズといったマイル女王、驚異の日本レコードを叩き出したダノンシャンティ、さらにダート界にはカネヒキリ、シャトル先での成功作としてもドバイシーマクラシック勝ちのサンクラシークら、多彩なトップホースを送り出している。高齢になっても勢いは衰えず、現3歳ではタマモベストプレイ(きさらぎ賞)、メイケイペガスター(共同通信杯)が活躍。この世代でも大物が登場して不思議はない。

母カラベルラティーナ(その父クロフネ)も奥平雅士厩舎で走り、ダートで3勝を挙げた。同馬は待望の初仔となる。その半妹が京都牝馬Sに勝ち、ヴィクトリアマイルでも2着したヒカルアマランサス。曽祖母カーリーナ(G1・仏オークス)に連なる魅力的な血脈だ。キャロットクラブにて総額1600万円で募集された。

ノーザンファーム早来で基礎固めされ、4月13日に美浦トレセンへ。26日のゲート試験を1回でパスした。ただし、左前脚の蹄をかばう仕草が見られたことから、いったんノーザンファーム天栄に移動して態勢を整え直す。7月26日に帰厩すると、先々を見据えて丁寧にメニューを消化。控えめな内容でも指示どおりに脚を伸ばせ、性能の高さが伝わってくる。

大野拓弥騎手を配し、8月24日(土)、新潟の芝1400mでデビューする。


小平 奈由木(こだいら なゆき)

早稲田大学日本語研究教育センターに勤務した後、競馬関係に進む。競馬専門紙「1馬」の記者、法人馬主「サラブレッドクラブラフィアン」のレーシングマネージャーなどを経て、現在はフリーランス。業界のキャリアは 20年近くになり、生産・育成現場からトレセンまで精通。

月刊誌「競馬最強の法則」の人気コーナー「トレセン最前線」をはじめ、幅広い知識を生かしたエッセーが評判になっている。