<インタビュー>秋の巻き返しを誓うサンカルロ

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今年前半は3戦して馬券圏内ゼロと不本意な結果に終わったサンカルロ(牡7、美浦・大久洋厩舎)だが、秋の巻き返しに向け、7歳夏にして北海道初参戦。キーンランドC(G3)出走への経緯、意気込みについて鈴木正雄調教助手に伺った。

-:サンカルロの鈴木正雄調教助手にインタビューをしていきたいと思います。今回が函館初参戦ですが、キーンランドC参戦を決めた経緯は?

鈴木正雄調教助手:夏場に弱いですし、社台ファームの方に放牧に出して、使うレースも限られてくるので、なら北海道で涼しいところで。違うレースを使うと斤量も背負わされてしまいますからね。今回59キロっていうのは最初から分かっていたので。スプリンターズSのステップレースとして間隔が調度良いので今週使うことにしました。

-:セントウルSは頭になかったですか?

鈴:考えはありましたけど、斤量が今より重くなる可能性があったので、キーンランドCに決めました。

-:中間は結構乗り込んでいると思うんですけど、昨日の追い切りの動きはいかがでしたか?

鈴:先週の時点である程度は仕上がったので、今週は軽めに。1頭でもいいくらいの感じだったんですけど、一応併せるだけでいいからという指示で。それでもこっちで3回くらい速いところをやってるから馬がわかっていて、道中少し行きたがるところもあったので、そういう部分ではだいぶ臨戦態勢に入ってきたかなと。

-:馬もピリっとしてきて、いよいよレースに、という感じですかね?

鈴:そうですね。

-:最近、少し成績が振るわないところもあると思うのですが。

鈴:やはりムラがあるというか、展開が向かないというのもあるし、使い詰めていくと落ちていくところもあるのでね。

-:なるべく1走目、2走目の様なフレッシュな状態の方がいいということですね。函館の馬場が結構荒れてきている点に関しては?

鈴:雨の馬場でも走ってきているので、そういう力がいる部分は大丈夫だと思いますけどね。

-:先週の札幌記念みたいな極悪馬場になってしまうと、みんな同じ条件だとは思いますが、ちょっとかわいそうかなという部分が出てくると思うんですけども。

鈴:札幌記念でも前にいた方が有利な競馬になっているので、そういうところがどうかなとは思いますけどね。

-:後ろから行く馬ですからね。

鈴:こっちでは下で調教するのも初めてで。美浦では坂路ばかりなので、最初スタートして付いていくという調教はだいぶ良いと思いますけどね。だから、良い位置で、出来るだけ前々で競馬できれば。



-:新しい面が出るかもしれないですね。枠はこだわらないですか?

鈴:できれば真ん中より内側の方が良いのかなとは思いますけど。

-:現在、馬体重はどれくらいですか?前走の京王杯では510キロでしたが。

鈴:510キロを切るくらいだと思いますよ。

-:そんなに変わらず?

鈴:そうですね。年も年なのでそんなに大きな変化はないと思いますね。

-:年齢的にズブさとかは出るようになったとかありますか?

鈴:それはないですね。ちゃんと攻め馬でも速いところは速いところでわかっているので、普通の調教のときでも大人になったというか、年寄りになってきたのかな。

-:やることは分かっているという感じですね。金曜日が雨予報で、土曜の競馬でまた馬場が悪くなってしまうかもしれないですが。

鈴:先週みたいにまでは悪くならないでしょう。

-:あの馬場で競馬をさせたら、本当に行ったもん勝ちみたいなところがありますからね。馬場的に不本意なところも出てくると思うんですけども。

鈴:この時期は馬場荒れは仕方がないなとも思います、函館は雨が物凄く降るから。

-:かといって、開幕週だと内残りになってしまいますよね。

鈴:そういう部分は運しかないでしょう。

-:状態面に関しては、復帰戦に向けて臨戦態勢は整っていると?

鈴:そうですね。いつになく順調に来ています。斤量と馬場がどうなのかなというのはありますけどね。

-:不安材料はそれくらいということですね。最後にファンの皆様に、サンカルロの秋に向けての始動戦に関してひと言お願いします。

鈴:今年がこの馬にとってラストチャンスになるのかもしれないですけど、応援してくれるファンが多いので、なんとか大目標に向かって良い競馬ができればと思います。