【2回新潟】プリンスダム…小平奈由木の注目新馬レポート

トピックス

注目の新馬【2回新潟】プリンスダム

プリンスダム
(牡2、栗東・池江厩舎)
父:キングカメハメハ
母:マリーシャンタル
母父:サンデーサイレンス

昨シーズンはディープインパクトの躍進により、2年続けて守ってきたリーディングの座を明け渡したとはいえ、勝利数、獲得賞金とも大幅に上積みしたキングカメハメハが父。様々なカテゴリーに勝ち馬を送り出しているうえ、成長力にも定評がある。この世代も一流の繁殖を集め、信頼度は断然である。

母マリーシャンタル(その父サンデーサイレンス)は4勝をマーク。祖母がダイナカール(オークス)であり、叔母にエアグルーヴ(天皇賞・秋、オークス、アドマイヤグルーヴやルーラーシップの母)いる名牝系だ。同馬の半兄にアレクシオス(3勝)、シャルルマーニュ(4勝)、ファントムライト(現2勝)らがいる。この血統にふさわしく、サンデーサラブレッドクラブの募集総額は5000万円に設定された。

ノーザンファーム空港の坂路コースにて週3回は順調に15-15を消化。7月3日、NFしがらきに移って心身を整えたうえ、24日、栗東に入厩した。8月9日のゲート試験をパスすると、問題なくスピードメニューをこなす。池江泰寿調教師の期待も大きい。
「まだ調教の反応がひと息ですので、使ってからかもしれません。それでも、この血らしい奥深さ深が伝わってきますし、秘めた能力は相当です」

いよいよ9月1日(日)、新潟の芝1800mでベールを脱ぐ。浜中俊騎手が手綱を取る。


小平 奈由木(こだいら なゆき)

早稲田大学日本語研究教育センターに勤務した後、競馬関係に進む。競馬専門紙「1馬」の記者、法人馬主「サラブレッドクラブラフィアン」のレーシングマネージャーなどを経て、現在はフリーランス。業界のキャリアは 20年近くになり、生産・育成現場からトレセンまで精通。

月刊誌「競馬最強の法則」の人気コーナー「トレセン最前線」をはじめ、幅広い知識を生かしたエッセーが評判になっている。