【4回阪神】ツィンクルソード…小平奈由木の注目新馬レポート

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注目の新馬【4回阪神】ツィンクルソード

ツィンクルソード
(牡2、栗東・松永厩舎)
父:デュランダル
母:ツィンクルブライド
母父:Lyphard

抜群の末脚を駆使し、G1を3勝したデュランダルが父。サンデーサイレンスの後継ながら、2年連続でJRA賞の最優秀短距離馬に輝いた。フラガラッハ(中京記念)、ジュエルオブナイル(小倉2歳S)だけでなく、オークスを制したエリンコートを輩出。引き続き人気は高く、牡馬戦線でもクラシック級の大物が登場しそうな予感がする。

母ツィンクルブライド(その父リファール)は桜花賞の2着馬。同馬の兄姉にフェリシタル(6勝、京成杯3着)、プレッジマイワード(3勝)、ペールギュント(デイリー杯2歳S、シンザン記念、高松宮記念2着)、ビンチェロ(3勝)らがいる。サンデーサラブレッドクラブの所属。募集総額は2000万円だった。

ノーザンファーム空港で着々と体力アップが図られ、4月12日に栗東へ移動した。25日のゲート試験を一発でクリアすると、坂路でコンスタントにタイムをマーク。だが、6月の阪神でデビュー予定だったが、直前になって右トモに筋肉痛を訴えたため、いったんNFしがらきへ放牧に出る。

短期間で歩様もスムーズになり、8月1日に帰厩。今度は左後脚にフレグモーネを発症するアクシデントがあったものの、1週間ほどで通常の調教メニューに戻すことができた。常に余裕がありながら、反応は鋭い。先週は福永祐一騎手を背に坂路で追われ、54秒1を計時。ラストを12秒7でまとめた。ゲートの確認も行い、万全の態勢が整った。

福永騎手を配し、9月8日(日)、阪神の芝1200mに向かう。


小平 奈由木(こだいら なゆき)

早稲田大学日本語研究教育センターに勤務した後、競馬関係に進む。競馬専門紙「1馬」の記者、法人馬主「サラブレッドクラブラフィアン」のレーシングマネージャーなどを経て、現在はフリーランス。業界のキャリアは 20年近くになり、生産・育成現場からトレセンまで精通。

月刊誌「競馬最強の法則」の人気コーナー「トレセン最前線」をはじめ、幅広い知識を生かしたエッセーが評判 になっている。