【4回阪神】アイリッシュハープ…小平奈由木の注目新馬レポート

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注目の新馬【4回阪神】アイリッシュハープ

アイリッシュハープ
(牝2、栗東・須貝厩舎)
父:スペシャルウィーク
母:ケルティックハープ
母父:クロフネ

父はスペシャルウィーク。牡にはゴルトブリッツ(帝王賞)、ローマンレジェンド(東京大賞典)など、ダートで強さを発揮する産駒も多いものの、シーザリオ(オークス)に続き、歴史的な名牝、ブエナビスタ(ジャパンCなどG1を6勝)を送り出している。この世代も優秀な繁殖を集めているだけに、新たなスターが誕生して不思議はない。

母ケルティックハープ(その父クロフネ)は3勝をマーク。その半兄にアイリッシュホーク(4勝)、ソルジャーズソング(4勝、シルクロードS2着、高松宮記念3着)がいて、現2勝のエールブリーズ(ファルコンS3着)は半弟にあたる。同馬は注目の初仔だ。キャロットクラブにラインナップ。募集総額は1200万円だった。

追分ファームリリーバレーできちんと基礎固めされたうえ、5月24日、ノーザンファームしがらきへ。7月12日、栗東に入厩し、丁寧に態勢が整えられた。26日にはゲート試験に合格。馬なり中心に追い切られ、順当に反応が上向いてきた。先週の坂路では併走馬に遅れたとはいえ、54秒9、ラストは12秒4なら十分に合格点。初戦から素質の高さを発揮してくれるだろう。

9月7日(土)、阪神の牝馬限定・芝1400mでデビュー。岩田康誠騎手に依頼している。


小平 奈由木(こだいら なゆき)

早稲田大学日本語研究教育センターに勤務した後、競馬関係に進む。競馬専門紙「1馬」の記者、法人馬主「サラブレッドクラブラフィアン」のレーシングマネージャーなどを経て、現在はフリーランス。業界のキャリアは 20年近くになり、生産・育成現場からトレセンまで精通。

月刊誌「競馬最強の法則」の人気コーナー「トレセン最前線」をはじめ、幅広い知識を生かしたエッセーが評判 になっている。