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関東の総大将イスラボニータ戦国皐月賞制し、いざダービーへ
2014/4/20(日)
14年4月20日(日)、3回中山8日目11Rで第74回 皐月賞(GⅠ)(芝2000m)が行なわれ、蛯名 正義騎手騎乗の2番人気・イスラボニータ(牡3、美浦・栗田博厩舎)が優勝。勝ちタイムは1:59.6(良)。
2着には1馬身1/4差で1番人気・トゥザワールド(牡3、栗東・池江寿厩舎)、3着には8番人気・ウインフルブルーム(牡3、栗東・宮本厩舎)が続いて入線した。
関東の大将格イスラボニータが4連勝でクラシック1冠目を制した。手綱を執った蛯名正義騎手は初の皐月賞制覇、フジキセキ産駒は初のクラシック勝ちとなった。
上位人気勢のライバル達が概ね初対戦という群雄割拠の今年の皐月賞。イスラボニータがゴール前で1番人気のトゥザワールドを競り落とすと、1.1/4馬身差をつけての快勝に、自然と鞍上の右手が高々と上がった。終わってみれば、力の違いをまざまざとみせつけたパートナーの走りに、ジョッキーはこう讃えた。
「初の右回りもそうですし、当たったことのない馬もいましたが、馬の力を信じて乗りましたよ。新馬戦の時のように今までで一番折り合ったし、強かったですね。直線は相手が待っている雰囲気もあったので、一気にいってやろうと思いました」
それでも不安要素がなかったわけではない。小回りの中山コース。実戦では初の右回りということもあり、包まれる心配を考えれば、1枠2番という枠順が裏目に出る可能性もあった。外枠の各馬が内に押し寄せてきたが、焦らずポジションを探ると、中団からジックリと待機。「1コーナーの捌きをどうするかがポイントでしたね。人気馬が手応えよく先行していて、前を見ていけましたね」と語ったように、理想的なレース運びとなった。直線は外へ持ちだして、スパートをかけるだけの余裕の走り。ジョッキーの想像以上の弾け方だった。
これで重賞3連勝を含む、6戦5勝。名実ともに世代の牡馬No.1の地位に登り詰めたイスラボニータだが、キャリア28年目の大騎手をもってしても、その潜在能力には舌を巻く。
「体のしなやかさはなかなか調教で教えられるものではないところがありますね。バランスが良くて、総合力が高いんです。ドシッと乗れるようになれば、もっと良くなると思うし、年齢を重ねていくことでそういうところに良さも出てくるはずですよ。今日も思っていた以上に後ろを突き放していましたね」
ただ、それだけではない。産駒がお目見えして、17世代目を数える名種牡馬フジキセキだが、これでクラシックは初制覇。2011年からは種付けを中止しており、実質この世代がラストクロップとなる。現役時代は故障でクラシック参戦が叶わず、産駒が皐月賞でも2着の実績はあったが、悲願のタイトルとなった。
「フジキセキは自分も(デビュー戦で)乗っていたので縁も感じますね。最後の年に出てきた馬が勝つんだから、ドラマがありますよ。フジキセキだって、無事にクラシックに出ていれば、勝てたはずですから」
蛯名騎手にとってもゆかりのある血統馬で手にしたタイトル。ライバルも退け、距離も右回りも克服した今。これで焦点は次戦の日本ダービーだ。「東京の方が持ち味は活きるし、そこへ向けて頑張りたいです」鞍上が自信を覗かせるように、東京は4戦4勝と相性はピカイチ。その覇権をグッと手繰り寄せ、堂々の二冠達成へ向けて邁進する。
写真:高橋章夫
2着には1馬身1/4差で1番人気・トゥザワールド(牡3、栗東・池江寿厩舎)、3着には8番人気・ウインフルブルーム(牡3、栗東・宮本厩舎)が続いて入線した。
関東の大将格イスラボニータが4連勝でクラシック1冠目を制した。手綱を執った蛯名正義騎手は初の皐月賞制覇、フジキセキ産駒は初のクラシック勝ちとなった。
上位人気勢のライバル達が概ね初対戦という群雄割拠の今年の皐月賞。イスラボニータがゴール前で1番人気のトゥザワールドを競り落とすと、1.1/4馬身差をつけての快勝に、自然と鞍上の右手が高々と上がった。終わってみれば、力の違いをまざまざとみせつけたパートナーの走りに、ジョッキーはこう讃えた。
「初の右回りもそうですし、当たったことのない馬もいましたが、馬の力を信じて乗りましたよ。新馬戦の時のように今までで一番折り合ったし、強かったですね。直線は相手が待っている雰囲気もあったので、一気にいってやろうと思いました」
それでも不安要素がなかったわけではない。小回りの中山コース。実戦では初の右回りということもあり、包まれる心配を考えれば、1枠2番という枠順が裏目に出る可能性もあった。外枠の各馬が内に押し寄せてきたが、焦らずポジションを探ると、中団からジックリと待機。「1コーナーの捌きをどうするかがポイントでしたね。人気馬が手応えよく先行していて、前を見ていけましたね」と語ったように、理想的なレース運びとなった。直線は外へ持ちだして、スパートをかけるだけの余裕の走り。ジョッキーの想像以上の弾け方だった。
これで重賞3連勝を含む、6戦5勝。名実ともに世代の牡馬No.1の地位に登り詰めたイスラボニータだが、キャリア28年目の大騎手をもってしても、その潜在能力には舌を巻く。
「体のしなやかさはなかなか調教で教えられるものではないところがありますね。バランスが良くて、総合力が高いんです。ドシッと乗れるようになれば、もっと良くなると思うし、年齢を重ねていくことでそういうところに良さも出てくるはずですよ。今日も思っていた以上に後ろを突き放していましたね」
ただ、それだけではない。産駒がお目見えして、17世代目を数える名種牡馬フジキセキだが、これでクラシックは初制覇。2011年からは種付けを中止しており、実質この世代がラストクロップとなる。現役時代は故障でクラシック参戦が叶わず、産駒が皐月賞でも2着の実績はあったが、悲願のタイトルとなった。
「フジキセキは自分も(デビュー戦で)乗っていたので縁も感じますね。最後の年に出てきた馬が勝つんだから、ドラマがありますよ。フジキセキだって、無事にクラシックに出ていれば、勝てたはずですから」
蛯名騎手にとってもゆかりのある血統馬で手にしたタイトル。ライバルも退け、距離も右回りも克服した今。これで焦点は次戦の日本ダービーだ。「東京の方が持ち味は活きるし、そこへ向けて頑張りたいです」鞍上が自信を覗かせるように、東京は4戦4勝と相性はピカイチ。その覇権をグッと手繰り寄せ、堂々の二冠達成へ向けて邁進する。
写真:高橋章夫
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