悔しい半馬身差もストレイトガール「よく走ってくれました」

●10月5日(日) 3回新潟8日目11R 第48回 スプリンターズS(G1)(芝1200m)

前が塞がれて完全に脚を余して敗れた函館スプリントSから巻き返しを狙った2番人気のストレイトガール(牝5、栗東・藤原英厩舎)は荒れた馬場の内から豪快に馬群を割って出たが、外を伸びたスノードラゴンに半馬身差及ばず2着。

「状態は良かったです。4コーナーの手前で少し脚を取られましたが、4コーナーを過ぎてからはまた手応え良く伸びてくれました。よく走ってくれました」と愛馬をねぎらった岩田康誠騎手

単勝1.6倍の圧倒的1番人気に支持された前走の函館スプリントSは、インを突こうとしてまともに前が詰まり、何もできないまま終わってしまう消化不良の11着。この日、JRA年間100勝を達成し、数々の名馬に騎乗してきた名手・岩田騎手も期するものがあったはずだ。

そして迎えた本番。直線入り口では勝ったスノードラゴンとほぼ同じポジション。敢えて外の安全策を取らず、再度インを突いたのは名手の意地もあっただろう。

敗れはしたが、春の高松宮記念、ヴィクトリアマイルで連続3着に入った地力は改めて証明できた。また、担当の田中博司調教助手は"もっとも美しく手入れされた馬を担当する厩務員"の努力を称え表彰する「ベストターンドアウト賞」を受賞。その走りは勝ち馬に勝るとも劣らぬものだった。「まっすぐな少女」がG1で輝く日も近いはずだ。

コパノリチャード