【4回東京】ボルドネス…小平奈由木の注目新馬レポート

ボルドネス
(牡2、美浦・大竹厩舎)
父:ハーツクライ
母:エンプレスティアラ
母父:クロフネ

有馬記念やドバイシーマクラシックを制したハーツクライが父。初年度産駒からウインバリアシオン(日経賞、青葉賞)など、6頭のタイトルホルダーが登場したのを皮切りに、2世代目のジャスタウェイ(天皇賞・秋、ドバイデューティーフリー、安田記念)が驚異的な成長力でG1を立て続けに奪取している。現3歳ではワンアンドオンリー(ダービー)、ヌーヴォレコルト(オークス)がクラシックの栄光を勝ち取った。この世代も目が離せない。

母エンプレスティアラ(その父クロフネ)は2戦未勝利で引退したが、祖母が南部杯など重賞を5勝し、フェブラリーSでも2着したゴールドティアラ。6勝したゴールデンハインドは母の全弟にあたる。同馬の半兄に現3勝のレッドアーヴィングがいる。G1サラブレッドクラブにて総額2800万円で募集された。

ノーザンファーム空港で体力強化が図られ、5月22日に美浦へ。6月11日のゲート試験をパスしたものの、右前を軽く打撲したことに配慮し、いったんNF天栄に移って乗り込みを進めた。9月11日の帰厩後は精神的な成長がうかがえ、順調にペースアップ。時計自体は目立たないとはいえ、父らしい伸びやかなフットワークが特徴であり、長めの芝で持ち味を発揮しそうな印象を受ける。

10月18日(土)、東京の芝2000mにスタンバイ。横山典弘騎手に依頼している。


小平 奈由木(こだいら なゆき)

早稲田大学日本語研究教育センターに勤務した後、競馬関係に進む。競馬専門紙「1馬」の記者、法人馬主「サラブレッドクラブラフィアン」のレーシングマネージャーなどを経て、現在はフリーランス。業界のキャリアは 20年近くになり、生産・育成現場からトレセンまで精通。

月刊誌「競馬最強の法則」の人気コーナー「トレセン最前線」をはじめ、幅広い知識を生かしたエッセーが評判 になっている。