【5回京都】クロイツェル…小平奈由木の注目新馬レポート

クロイツェル
(牡2、栗東・須貝厩舎)
父:マンハッタンカフェ
母:ファーストバイオリン
母父:Dixieland Band

レッドディザイア(秋華賞)、ジョーカプチーノ(NHKマイルC)、ヒルノダムール(天皇賞・春)、グレープブランデー(ジャパンダートダービー、フェブラリーS)など、様々なカテゴリーに一流馬を送るマンハッタンカフェの産駒。2009年にチャンピオンサイアーとなった以降も高いレベルで安定度を保ち、昨年のリーディング争いでも7位を確保している。

母ファーストバイオリン(その父ディキシーランドバンド)はアメリカで2勝。同馬の半兄に米G1・ブルーグラスSを制したドミニカン、菊花賞を2着したサウンズオブアース(他に京都新聞杯2着、神戸新聞杯2着)がいる。社台サラブレッドクラブにて総額7000万円で募集された。

社台ファームの直線ダートコースでハロン15秒程度のスピードメニューを消化したうえ、8月9日、栗東に入厩。22日のゲート試験に合格すると、いったん山元トレセンに移って乗り込みを重ねる。充実した態勢が整い、10月18日の帰厩後はスムーズに時計をマーク。先週のウッドコースでは7ハロンから加速し、ラストも12秒台でまとめた。柔軟な身のこなしで切れ味は非凡。スタミナにも優れ、クラシックディスタンスでの飛躍が予感される。

11月9日(日)、京都の芝2000mに向かう。クリストフ・ルメール騎手に依頼している。


小平 奈由木(こだいら なゆき)

早稲田大学日本語研究教育センターに勤務した後、競馬関係に進む。競馬専門紙「1馬」の記者、法人馬主「サラブレッドクラブラフィアン」のレーシングマネージャーなどを経て、現在はフリーランス。業界のキャリアは 20年近くになり、生産・育成現場からトレセンまで精通。

月刊誌「競馬最強の法則」の人気コーナー「トレセン最前線」をはじめ、幅広い知識を生かしたエッセーが評判 になっている。