【5回京都】ラヴィダフェリース…小平奈由木の注目新馬レポート

ラヴィダフェリース
(牡2、栗東・池江厩舎)
父:ディープインパクト
母:アドマイヤハッピー
母父:トニービン

稀代のスーパーホースであり、スタリオン入りしてからも日本競馬を牽引するディープインパクトの産駒。史上最速のスピードで勝ち鞍を量産している。早くもJRAの重賞勝利数は内国産種牡馬としてトップとなる73勝に到達した。現3歳でもハープスター(桜花賞)、ミッキーアイル(NHKマイルC)、ショウナンパンドラ(秋華賞)がG1を奪取。来春のクラシックへも大挙して臨むこととなろう。

曽祖母ダイナカール(オークスなど5勝、エアグルーヴの母)に連なる名牝系。母アドマイヤハッピー(その父トニービン)は4勝をマークした。その姉弟にエガオヲミセテ(阪神牝馬特別、マイラーズCなど4勝)、オレハマッテルゼ(高松宮記念、京王杯スプリングCなど9勝)がいる。同馬の半兄がウォータクティクス(アンタレスSなど6勝)、キタサンアミーゴ(5勝、小倉記念2着)ら。サンデーサラブレッドクラブの募集総額は8000万円だった。

ノーザンファーム空港でスムーズにペースアップ。7月6日、札幌競馬場に入厩した。25日に2回目のチャレンジでゲート試験をパスすると、NFしがらきへ移動して乗り込みを進めた。10月28日、栗東へ。当初から軽々と動け、予定どおりに態勢が整った。

「大きすぎず、小さすぎず、バランスが取れた好スタイル。母の最高傑作でしょうね。父譲りの柔軟性やバネがセールスポイントです。芝の中距離で切れ味を発揮してくれそう」
と、池江泰寿調教師も性能に信頼を寄せる。
11月15日(土)、京都の芝1800mに臨む。川田将雅騎手に依頼している。


小平 奈由木(こだいら なゆき)

早稲田大学日本語研究教育センターに勤務した後、競馬関係に進む。競馬専門紙「1馬」の記者、法人馬主「サラブレッドクラブラフィアン」のレーシングマネージャーなどを経て、現在はフリーランス。業界のキャリアは 20年近くになり、生産・育成現場からトレセンまで精通。

月刊誌「競馬最強の法則」の人気コーナー「トレセン最前線」をはじめ、幅広い知識を生かしたエッセーが評判 になっている。