【5回京都】シャンデリアハウス…小平奈由木の注目新馬レポート

シャンデリアハウス
(牝2、栗東・牧浦厩舎)
父:ヴァーミリアン
母:カーリーエンジェル
母父:ジヤツジアンジエルーチ

7年連続で重賞を制したヴァーミリアンが父。JCダート、フェブラリーS、JBCクラシック(3回)をはじめ、9つものダートG1を制した。エルコンドルパサーの貴重な後継。ダイワメジャー、ダイワスカーレットなどと同じ3代母スカーレットインクに連なる優秀なファミリーであり、配合によっては芝で持ち味を発揮する産駒も登場するに違いない。

母カーリーエンジェル(その父ジャッジアンジェルーチ)は未勝利だが、祖母ダイナカール(オークスなど5勝、エアグルーヴの母)に連なる名牝系。同馬の姉兄にエガオヲミセテ(阪神牝馬特別、マイラーズC)、オレハマッテルゼ(高松宮記念、京王杯スプリングC)、エノク(カペラS3着)、トゥリオンファーレ(ラジオNIKKEI杯3着)、フラアンジェリコ(福島記念2着)らがいる。サンデーサラブレッドクラブでの募集総額は1400万円だった。

ノーザンファーム空港でスムーズにペースアップ。6月7日、函館競馬場に入厩した。13日にゲート試験をスピード合格。いったん牧場に戻り、さらなる体力強化が図られる。10月17日、栗東へ移動すると、順調に追い切りを消化。スマートな体型ながらフットワークは伸びやかであり、終いの反応も上々である。

11月29日(土)、京都の芝1600mに初登場。ウィリアム・ビュイック騎手が手綱を取る。


小平 奈由木(こだいら なゆき)

早稲田大学日本語研究教育センターに勤務した後、競馬関係に進む。競馬専門紙「1馬」の記者、法人馬主「サラブレッドクラブラフィアン」のレーシングマネージャーなどを経て、現在はフリーランス。業界のキャリアは 20年近くになり、生産・育成現場からトレセンまで精通。

月刊誌「競馬最強の法則」の人気コーナー「トレセン最前線」をはじめ、幅広い知識を生かしたエッセーが評判 になっている。