地方の顔はこの馬! サミットストーンが年度代表馬に選出

2月5日(木)、NARグランプリ2014が都内のホテルにて行われた。年度代表馬4歳以上最優秀牡馬のダブル受賞となったのはサミットストーン(牡7、船橋・矢野義厩舎)。浦和記念の優勝、東京大賞典の3着と交流重賞での活躍が決め手となっての受賞となった。

金沢からの移籍となった昨年は、転厩3戦目となったダイオライト記念で3着に入り、そこから一気の飛躍を遂げた。管理する矢野義幸調教師も「オープンでは少し足りないかなと思っていましましたが、この頃からやれるのではないかなと感じていました」と成長を実感。このレースから主戦となった石崎駿騎手も「(レース前は)どうなのかなと思っていましたが、期待をするようになりました」と口を揃えた。

11月に行われた浦和記念では交流重賞初制覇。師と鞍上の「やれる」という思いを見事に実現させると、続く東京大賞典でも地方馬最先着となる3着入線。地方馬の顔とも言える存在にまで上り詰めた。

昨年までは右腰に不安を抱えていた。指揮官は「冬場はどうしても硬くなってしまう」とそれまでの伸び悩みを分析。それが気温の上昇とともに徐々に改善され、調教でも負荷を掛けれるように。その結果、パワーアップへと繋がっていった。ただ、現状でも満足はしていない。愛馬の成長を認めつつも「もう少し出来るのではないかな」ともうワンステップ上を目指す。

今年の始動戦となった川崎記念でも3着に入り、昨年の活躍がフロックではないことを証明してみせたサミットストーン。JRA勢を相手に引けをとらないレースぶりは見事だが、あくまでも目指すのは優勝。互角の戦いでは満足できない地方の雄が視野に捉えるのはJpn1制覇、そしてG1制覇、この2つだけだ。

【矢野義幸調教師のコメント】
「生前の川島先生が毎年、このような賞を頂いているのを見ていたところに、まさか僕がいることは夢にも思いませんでした。サミットストーンは去年の今頃にウチの厩舎に来まして、オープンでは少し足りないのかなというのが最初の印象でした。それで3月のダイライト記念を使った頃から、やれるんじゃないかなという感じになりました。

調教自体は他の馬と同じようなことをやっていたのですが、冬場や寒いことがあまり良くなかったのではないかなと思いました。元々、右腰に不安を抱えている馬でしたから、冬場はどうしても硬くなってしまいます。それが3月ぐらいから徐々にほぐれてきたというか、良くなってきました。体重も最初の頃は重いのではないかとも思っていたのですが、5月頃には適正体重なのかなとも思うようになって、結局そこがパワーアップに繋がったのではないかと思います。

今年、7歳になりますが、まだまだ伸びしろはあると思います。もう少し出来るのではないかとも思っていますので、今年1年はもう少し頑張らなくてはいけないと思います。特別なことはせずに、これからも期待していきたいです。

僕自身の成績としてはオーナーやスタッフ、騎手にも迷惑をかけながらのものだと思っています。ちょっとぐらいは上に行きたいという気持ちもあります」

【石崎駿騎手のコメント】
「ダイオライト記念の時は返し馬の時から状態は凄く良かったですし、交流重賞だとどうなのかなという思いもありましたが、競馬に行ってからは自分が思っていたよりも良い走りをしてくれたので、その辺りから期待をするようになりました。

状態面が良くなってきたのはもちろんあるのですが、先生が言っていたように右腰の不安が改善する方向に向かっていったのが一番大きいのかなと思います。今年も交流戦になっても十分やっていけると思いますよ。

僕の成績としてはまずまずかなと思います。順位とかはあまり気にしていないです。今年は怪我なくいければ良いなと思います」

サミットストーン
(牡7、船橋・矢野義厩舎)
父:ロージズインメイ
母:タイキアプローズ
母父:Devil’s Bag
通算成績:47戦14勝
(JRA通算:27戦4勝)
重賞勝利:
14年浦和記念(Jpn2)

サミットストーン

年度代表馬サミットストーンの関係者


サミットストーン

14年浦和記念優勝時


サミットストーン

握手を交わす石崎駿騎手(左)と矢野義幸調教師