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根性娘、ミッキークイーン ついにG1を勝利!!
2015/5/26(火)
![オークス](https://www-f.keibalab.jp/img/upload/topics/201505/150524_oaks.jpg?1457762494)
15年5月24日(日)2回東京10日目11R 第76回オークス(G1)(芝2400m)
ミッキークイーン
(牝3、栗東・池江厩舎)
父:ディープインパクト
母:ミュージカルウェイ
母父:Gold Away
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1番人気の桜花賞で力を発揮できなかったルージュバック。だがファンはもういちど期待を込めて、1番人気の支持。桜花賞馬レッツゴードンキが、その次の人気。桜花賞にこそ出られなかったが、G1出走が叶ったミッキークイーンが3番人気でオークスは幕を開けた。
好位から勝ちに出たルージュバックに、桜花賞2着のクルミナルが襲いかかる。しかし、さらにその後ろで脚を貯めていたミッキークイーンが気迫の籠った寄せで並び、そして抜き去って東京コースでついに女王となった。
パドックはすでに人、人、人で埋め尽くされている。やはり関東圏は違う。人の入りがまったく違う。いつも見る場所もすでに満杯。何とか潜りこんで、やっと頭と頭の間から馬をチラ見できるぐらい。すばやく見渡す。まずマキシマムドパリ。数字は少し戻ったが、やはりお腹のラインが細い。クイーンズリングもキャットコインも細い。ミッキークイーンも相変わらずの細手の体だ。ルージュバックは今日はこころもちよく見える。ディアマイダーリンが落ち着いて悪くない。
もう一度、見直す。先程、ちょっと細さを感じたココロノアイも悪くはない。マキシマムドパリも、良くみるとそう細くもないかと思い直す。
ザーッと見て、結局は体重のある馬がよく見えるだけなのかと、わが眼力のなさにあきれる。早々に引きあげて返し馬を見る。
ところが、返し馬もダートコースの方から芝へ出てきて、結局はそのまま4角の方へと行く馬ばかり。ゴール板を通過してからUターンをして行く馬は、僅か2頭ぐらい。キャンターにいきなり行かれて、馬の後ろを見る感じでは判らない。ファンももっとジックリと見たかろうと思う。
そしてゲートイン。スタンド前の大観衆の前、クルミナルがゴネる。だいぶゲート内で待たされた奇数枠の馬達。乙女達の繊細な気持ちを、やおら気負わせてしまったに違いない。
シングウィズジョイが、ダッシュよく出て行く。《今日も行くんだ》と思いきや、外からノットフォーマルが敢然と出て行く。ローデッドがそれに続き、シングウィズジョイは3番手。今日はルージュバックも好位につけている。その後を、出が悪かったクルミナルが追いついて続く。ミッキークイーンはその後ろで、内にマキシマムドパリがいる。その前にレッツゴードンキだが、どうやら掛かってしまっているらしい。岩田Jがかなり突っ立った姿勢で馬を抑えている。最後方にキャットコインで流れて行く。1000mが1.01.3と、ユッタリとした流れだ。
4角手前で、2番手ローデッドが前との差を詰めていく。その動きに合わせる様にルージュバックが3番手、ディアマイダーリンの外へと上がって行く。それに連動してクルミナルが続く。
直線に入って来て、ラスト400を迎えるあたりで戸崎Jが追い出した。追いすがるクリミナル、その後ろからミッキークイーンが前に迫っていく。PVで見ると、ルージュバックの戸崎Jは最後は外へ少し馬を寄せて行った様に見受ける。クリミナルがそれによって外へもたれる。ミッキークイーンは、そのアオリもあっただろうが勢いがついている時で、微塵にもヨレない。そのまま外から差し切った。1馬身はあったと見た着差だったが、半馬身。大きな半馬身差であっただろう。
レッツゴードンキは直線で一旦5番手ぐらいまで上がって来ていたが、最後は余力が残っていなかった様で、10着敗退となった。
パドックで、ルージュバックは悪くは見えなかった。それでもきさらぎ賞で見た時の強烈なインパクトは受けなかった。今回は絶好位でレースをして、4角で勝負に出て行った。タイミング的にも良かったはずで、それを上廻ったミッキークイーンの力であろう。
デビュー戦から強烈な末脚を見せ、2戦目は馬なりでの勝利。クイーンカップでは20キロの馬体減。そして出遅れながらも、クビ差まで詰め寄ったあの結果。桜花賞は出走出来ずで、忘れな草賞に廻っての2勝目。そして今回のオークスで同世代のトップに踊り出た。が、驚く事ではなく当然の力量であろう。距離もまったく問題はなく、この後の充電で馬体も戻って良くなる秋は楽しみであろう。
桜花賞では流れを自分で造って快勝したレッツゴードンキだが、今回はその反対を強いられる競馬。本当に毎回、毎度、要求されるものがある。それ程に競馬は奥深く、どこまで行っても手に負えないものだと教えられます。いや~競馬って本当に難しいですな…。
平林雅芳 (ひらばやし まさよし)
競馬専門紙『ホースニュース馬』にて競馬記者として30年余り活躍。フリーに転身してから、さらにその情報網を拡大し、関西ジョッキーとの間には、他と一線を画す強力なネットワークを築いている。
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