【日本ダービー】レーヴミストラル 川田意気込む「先生の為に」

27日、日本ダービー(G1)の追い切りが栗東トレセンにて行われた。前哨戦となる青葉賞を快勝したレーヴミストラル(牡3、栗東・松田博厩舎)は川田将雅騎手が騎乗してCWで終い重点の追い切り。短期間での輸送が2度目となることを考慮し、軽めの内容ではあるが、6F86.4-69.6-53.6-38.9-12.0秒をマークし併走相手に先着。松田博資調教師は「あんまりやる必要はないから」と語るように、前走の状態をキープしている様子だ。

未勝利勝ちから怒涛の3連勝と勢いも十分。皐月賞組を含め出走予定のほとんどの馬が府中2400mが初体験という中、一度コースを経験し、勝ち切っているという点は大きなアドバンテージになるだろう。

府中2400mは上がり最速馬の連対率が高いという点でも、5戦中3走が1位、残り2走は2位と確かな脚を使えるところも強みだ。松田博師にとって今年が最後のダービー挑戦。ハープスターを筆頭に、数多くの舞台を共にした鞍上は「先生の為、厩舎スタッフの為に共に頑張ります」と自身初、そして、名伯楽最後の挑戦にして初のダービー制覇を意気込んでいる。

レーヴミストラル

レーヴミストラル(内)は僚馬アドマイヤカーリンとの併せ馬で先着


レーヴミストラル



5月31日(日)に行われる日本ダービー(G1)の共同記者会見が、栗東トレセンにて行われた。
レーヴミストラルに騎乗する川田将雅騎手の一問一答は以下の通り。

●権利をとっていざ世代最強への挑戦

-:レーヴミストラルについて川田騎手にお伺いしたいと思います。いよいよダービーですね。この馬については前回騎乗されて、力強い伸びでした。レース振り返っていただけますか?

川田将雅騎手:ゲートはゆっくり出るタイプで、そこからも自分から進むタイプではないですし、道中もリズムよく運んでくれたと思います。4コーナーからいい雰囲気で直線を向いてくれて、抜けだしたらフワッとする、と聞いていたので、ギリギリまで追い出しを待ちました。それでも捕まえた瞬間からフワッっとしていましたし、目一杯ではないですが、少し遊びながらも勝つことが出来たし、改めて能力が高い馬だと思いました。

-:前回のレースで初めて騎乗されて、この馬の良さというを感じられたと思いますが、どの辺りに感じられましたか?

川:それだけ終いがしっかりしてますし、松田厩舎らしい馬だなと思いました。

-:前回はダービーの出走権がかかっていたので、色々乗りにくい面もあったと思いますが、今回は思う存分乗れますね。

川:前回に関しては、何よりも権利を取らないといけなかったですし、それを馬がみんなの期待に応えてくれて、しっかりと勝ち切ってくれて、ここに無事にこれています。何よりも無事に当日までいって欲しいなと思ってます。

-:その後、今日も含めて調教でも乗られていますが、状態はどう感じられてますか?

川:先週よりも今週の方がずいぶんいい雰囲気になってきましたし、精神的にも落ち着きが出てきています。ガスも抜けていい気配なので、本当にいい状態で本番に臨めるんじゃないかと思います。

-:今日の調教はどんなテーマだったのでしょうか?

川:輸送もありますし、あまりやりすぎないでやる、ということでした。

-:最後、我々の前を通過するあたり、本当に楽に行ってましたね。

川:そうですね、動きもよかったですし、あれ以上動かすことよりも、疲れを残さないことの方が大事だと思っていました。青葉賞からも時間が短いですし、繰り返しますが、輸送もありますから、何よりも疲れが残らないように、ということでやりました。

●相手が強いことも承知だが……

-:もう大一番に向けて万全の態勢で挑めますね。

川:すごくいい雰囲気で臨めるんじゃないかと思います。

-:経験している府中の2400m。今回のレースのイメージは出来ていますか?

川:強い馬はたくさんいますから、また違う競馬になるとは思いますが、前回、2400mで上手に走ってくれてますから、そこに対しての不安は何もないので。

-:そして、今回は青葉賞の後にもおっしゃってましたが、松田調教師の馬で臨む最後のダービーとなります。その辺りいかがですか?

川:そうですね。先生にとって来年で定年なので、最後のダービーにこの馬が駒を進めてくれたことが、何よりも意味があると思います。もちろん先生の為にも頑張りたいと思いますが、松田厩舎のみなの為にもいいダービーになったらいいなと思います。

レーヴミストラル

松田博資師の管理馬に数多く騎乗してきた川田将雅騎手


-:それでは川田騎手自身の気持ち、ダービーに向けてのお気持ちを最後にお願いします。

川:そうですね。繰り返しますが、先生が最後なので、そのダービーに無事にこられてることが何よりですし、先生のため、厩舎の人のために、いいダービーになればいいなと。その為にレーヴと共に頑張ります。

-:皐月賞上位組との対戦についてはどう思われてますか?

川:非常に強いと思います。やはりこちらは青葉賞まで時間がかかっての出走ですし、先生も常々「来年よくなる馬だと」おっしゃってるほどなので、まだこれからよくなってくる状態でのダービーです。やはり力の差はあると思いますし、そこをなんとかいい内容でクリアしてくれたらいいなと思っています。