【プロキオンS】久々叩いて更に上昇 レッドアルヴィス

8日、日曜中京11レース・プロキオンS(G3)の追い切りが栗東トレセンで行われた。

前走、欅S1着のレッドアルヴィス(牡4、栗東・安田隆厩舎)は、坂路で助手が騎乗し終い一杯に追われて4F54.0-39.2-25.5-12.6秒をマーク。少し間隔は開いたが、それをまったく感じさせない軽快な走りを披露した。

五十嵐調教助手は「予定通りの追い切りです。これでストレスも抜けて、いい状態で本番へいけると思いますよ。前走で勝ってくれた戸崎さんに『以前とは別馬だね』と言ってもらいました。中間は厩舎に置いて調整できたし、今後のためにも賞金を加算していきたい」と昨年のユニコーンS以来となる2つ目の重賞Vへ力が入る一戦となる。


前走、アハルテケS3着のアドマイヤロイヤル(牡8、栗東・橋田厩舎)は、坂路で助手を背にしての最終調整。単走で終いまでビッシリと追われて4F52.7-38.3-25.0-12.4秒を計時。8歳にして今なお盛んという好気配を見せている。

2年前のこのレースの覇者で、そこから勝ち星が遠ざかっているが、前走も鞍上がギリギリまで追い出しを我慢して最後の最後に交わされての0秒1差。それも57.5キロを背負ってのもので、衰えは全くない。攻めの動きも若々しく、児玉調教助手は「前半をゆっくり入っておしまいを伸ばしました。いい追い切りでしたね。前走後も疲れはないし、順調にこられています。競馬もリズムよく運んで、最後は遊ばないように団子状態になってるのが理想。そんな競馬をしたいですね」と2年ぶりの重賞獲りへ意欲十分だ。


前走、天保山S2着のキクノストーム(牡6、栗東・吉田厩舎)は助手が騎乗して坂路での単走追い。ゆったりとしたペースから徐々にピッチを上げ、終い強めに追われるとラスト1Fは12.1秒の切れでスピード感たっぷりに登坂。4F55.5-38.8-24.7-12.1秒を叩き出した。

高島調教助手は「追い切りは上がり重点を中心にやっていますが、坂路2本を乗ったりして十分に負荷はかけていますからね。これで放牧の予定だし、悔いのない仕上げで臨めますよ。前走ではあまりいいイメージがなかった阪神コースでも2着ができたように、馬も充実してきたように思いますね。今年、崩れたのは先行した根岸Sぐらいでしょ。中京はレコード勝ちもある舞台ですし、前がやりあうようならいいところを見せられると思います」と力強くコメント。2度目の重賞挑戦で前進に期待を寄せる。

前走、天保山S4着のキョウワダッフィー(牡7、栗東・笹田厩舎)は、坂路で助手が騎乗して終い重点の追い切り。古馬1000万のレッドジゼルを2馬身追走し、鞍上がゴーサインを出すとすぐさま応え、ゴールでは馬体を併せて4F53.7-38.9-25.0-12.6秒でフィニッシュ。

「終いをしっかり伸びるようにやった。いい動きだったし、前走より上向いている。去年のいい頃に近づいてきた感じです。坂のあるコースは道中で一度、脚が溜まるところがある。そういう意味でいいんでしょう。まあ、どこのコースでも確実に走ってくれる馬ですけどね」とは笹田和秀調教師。昨年のこのレースは勝ったベストウォーリアとクビ差の2着。今年は斤量差が3キロあり、間隙を突ける可能性は十分ある。