【4回中山】リボンドグレープス…小平奈由木の注目新馬レポート

リボンドグレープス
(牝2、美浦・堀厩舎)
父:スウェプトオーヴァーボード
母:スペシャルリボン
母父:スペシャルウィーク

エンドスウィープの後継らしく、豊かなスピードを伝えるスウェプトオーヴァーボードが父。アーバンストリート(シルクロードS)、パドトロワ(アイビスサマーダッシュ、キーンランドC、函館スプリントS)をはじめ、芝戦線に個性的なスプリンターを送り出している一方、ダートを得意とする産駒も多く、コンスタントに良績を収めている。

母スペシャルリボン(その父スペシャルウィーク)は不出走だが、祖母が4歳牝馬特別で重賞勝ちしたスカーレットリボン。曽祖母スカーレットインク(スカーレットブーケらの母)に連なる名牝系である。同馬の半兄に現3勝のツクバホシノオーがいる。千葉サラブレッドセールに上場され、公開調教ではラスト1ハロン11秒1をマーク。1800万円で落札された。

6月20日、美浦に入厩。26日にゲート試験にスピード合格すると、いったん山元トレセンヘ戻って態勢を整え直す。もともと小柄ではあっても、この間の成長は大きく、8月28日の帰厩後は順調にペースアップ。前向きな気性ながら、きちんと折り合いが付き、追われてからの反応も上々である。

10月4日(日)、中山の芝1600mでデビュー。ミルコ・デムーロ騎手に依頼している。



小平 奈由木(こだいら なゆき)

早稲田大学日本語研究教育センターに勤務した後、競馬関係に進む。競馬専門紙「1馬」の記者、法人馬主「サラブレッドクラブラフィアン」のレーシングマネージャーなどを経て、現在はフリーランス。業界のキャリアは 20年近くになり、生産・育成現場からトレセンまで精通。

月刊誌「競馬最強の法則」の人気コーナー「トレセン最前線」をはじめ、幅広い知識を生かしたエッセーが評判 になっている。