2歳500万下など/平林雅芳の2歳戦(12/30)

トピックス

土曜阪神1R
2歳未勝利
ダ1800m
勝ちタイム1.57.1

勝ち馬:ヤマカツハクリュウ
(牡2、栗東・松元茂厩舎)

圧倒的人気のヤマカツハクリュウ、何とかしのぎった勝利だった。
大外枠から先手を取ったヤマカツハクリュウが、1000メートルを1.05.4の遅いペースにして直線へ。
やや脚が上がりながらも、メメビーナスの強襲をしのいでゴールへ滑りこんだ。

外からヤマカツハクリュウが行き、ジパングダマシイとテイエムバイタルが続いて最初のカーヴを曲がった。
2コーナー手前あたりではエリモサプライズ、レオアラシも外へ顔を出す。
ペースはゆったりして進んだ。
3コーナーあたりで、やや後続が差を詰めて接近した集団となるが、まだまだペースはそんなに上がらなかった。
結局ヤマカツハクリュウは、一度も他馬に先手を譲らずに直線へと入ってくる。しかし外からメメビーナスが一完歩ずつ差を詰めて、もう少しで届きそうな処がゴールであった。

惜しかったのがダテノスイミー。
枠順どおり道中内々で待機。3コーナーから4コーナーに向かう中で、前にどんどん入られて位置が悪くなってしまった。
2着メメビーナスも、勝ち馬同様に初ダート戦。大いに変わってくる馬がいる。
それにしても、最後の1ハロンが14.0もかかり、走破時計も相変わらず遅い…。


土曜阪神2R
2歳未勝利
ダ1400m
勝ちタイム1.26.9

勝ち馬:ゼンノベラーノ
(牡2、栗東・中竹厩舎)

外枠から逃げたツルマルライダーが飛ばした。
何と1000メートル通過が59.7。前半3Fでみると34.3で、これでは持たない。
最後の1ハロンが14.3と、前のレースよりかかる流れ。
直線で出てきたのはゼンノベラーノであった。
ビタースウィートが競走除外となって、15頭立ての競馬となった。
外から先手を取って行ったのがツルマルライダー。
新馬戦も芝2000で先手だから、行く馬なのだろう。
しかし流れが速すぎた。
シゲルタダカツ、プリティスターがツルマルライダーに続いて行くが、1、2馬身差を開けての追走となった。
4番手の外目につけたゼンノベラーノの手がしきりに動いている3コーナー過ぎ。
そして直線へと入ってきたが、さすがに前は止まり気味となった。

追いどおしの手応えだったゼンノベラーノだが、直線はそんな感じでも前との差を詰めて前に出だした。
結局、2着に2馬身近くの差をつけての勝利。
2着は2番手から粘ったシゲルタダカツ。
直線だけでいい脚を使っておい上げてきたノルマンディーが際どい3着。
ビップピュアレディも、なかなかの末脚だった。


土曜阪神3R
2歳未勝利
芝1600m
勝ちタイム1.36.8

勝ち馬:ケイエスエイト
(牡2、栗東・高橋成厩舎)

マイネルアクアの2番手を追走したケイエスケイトが、直線もいい感じで抜け出しての勝利。
距離延長がいい結果に結びついた様子だ。
人気馬がみな上位に来れずで、3連単は何と1100万馬券となって、関西で一番のビック配当となる大荒れの決着となった・・。

休み明けのマイネルアクアが逃げて、ケイエスケイト2番手。
その後にセイウンホルスやホットチリペッパー、そしてテイエムキングダムが続く流れ。
1000メートルが1.01.4とそう速くはない。
3コーナーでホットチリペッパーがやや流れと違う動きを見せた。
後でパトロールビデオを観ると、怖がって外へ逃げ気味となっていた。
それ以外は、スムーズなおだやかな流れ。人気のジャポニズム、セイクリッドセブンは後ろめでの追走だ。

4コーナー手前で少し離し気味となったマイネルアクアと後続の間隔だったが、ケイエスケイトは直線に入って前をスッと捕らえてゴールへと向かった。
結局は、先行グループが粘りに粘る流れ。
テイエムキングダムが2番手に上がり、好位追走のアスカトップレディが内からスルスルっと伸びてきて3着。
直線半ばまで圏内だったホットチリペッパーは、どうも今日も怖がったり物見をするようで、最後まで脚を使わずに4着となってしまった。
5着に1番人気のセイクリッドセブン。
ジャポニズムは伸びきれずじまいだった。

相変わらず前々でレースをできる馬の好成績が目に付く。
またそれがその時々で変化してしまうのがこの時期の若駒。
大波乱となったこのレースだが、展開だけでなく実力も紙一重であるのがよく判る感じだ・・・・。


土曜阪神5R
2歳未勝利
芝1800m
勝ちタイム1.50.0

勝ち馬:エーシンリターンズ
(牝2、栗東・坂口則厩舎)

同じように流れたこの1800芝のレースだが、決め手を要求される結末となり、好発から下げてひと工夫されたエーシンリターンズの直線を抜けてくる脚がなかなか速く、快勝となった。

逃げたサトノケンオー。2番手サンライズモールで、その外へジャクソンバローズ。
その後のグループも、ビッシリと馬群が二重にも三重にも広がるゆったりしたレースとなった。
1000メートル通過が1.01.6。
内の絶好枠にエーシンリターンズがいて、その後ろにムーンライトソードが続いているのが見えた。3コーナーから4コーナーの中間点あたりだ。

ゆったりと進んでいるから、直線でも隙間がない。
ビッシリと横並びとなる追い合いで、ほとんどの馬が脚色がいい。
内目のいい処が開いたエーシンリターンが、スッと出て行った。
ムーンライトソードは、前にスペースがないために外へ持って行った。
僅かに開いた瞬間に入るが、思ったほどの伸びを見せない。
むしろ、内目で開くのをかなり待ってから追い出したアドマイヤツバサの、伸びが目立っていた。
勝ったエーシンリターンズは、前走で前が詰まって全く追えなかったシーンがあった馬。
そして、サンライズモールは、阪神2日目でルメールJが二度目の騎乗停止となった被害馬。
目の前にまともに入られて追えなかったもの。
その2頭がワンツーとなる皮肉な結果。
これで配当が馬連34000円の配当。競馬は記憶であるとまたまた実感させられたものであった・・・。


土曜阪神6R
2歳新馬
ダ1200m
勝ちタイム1.14.1

勝ち馬:タカノキング
(牡2、栗東・梅田康厩舎)

1番人気のカレンチャンが、ややゲートをモッサリと出た。
逃げたヒシビビッドを追いかけるタカノキング。そのまま直線に入ってきた2頭だったが外のタカノキングが終いも粘ってゴールへと向かう。

3コーナーで内のヒシビビッドがやや外へ流れ気味な廻り方となっていたが、大丈夫。
人気のカレンチャンは、ゲートの出も今ひとつだったし、その後もあんまり上がって行けず。
内々を追走してロスを失くす競馬内容で直線に賭けた。
前の2頭が少し後続を離しての直線入りとなったが、次第に内のヒシビビッドの脚色が上がり出す。

直線1ハロンでもまだかなりあったカレンチャンと前の馬の差。
届くとは思えなかったが、ジワジワと詰めていった。
最後は1馬身半まで追い詰めたのがゴールだった。
前半3ハロンを36.3で行き、1000メートルが1.01.1と、新馬戦としては速くない流れ。
先行したタカノキングには実に有利な運びとなったようだ・・。


土曜阪神7R
2歳新馬
芝1600m
勝ちタイム1.39.3

勝ち馬:ザタイキ
(牡2、栗東・藤原英厩舎)

勝ったザタイキの強さだけが、ただただ目立った競馬だった。
勝ち時計1.39.3と遅い数字は、レースの流れがかなり遅いもので、タイムは参考外とみていいだろう。

勝ったザタイキの強さもさる事ながら、2着のタバルナも凄い内容だった。
まずゲートから入ろう。
そのゲートを他の馬と五分にどころか、出てないのがタバルナであった。
いきなりハンデをつけられているようなもの。
一方、勝ったザタイキはジワッと上がって行き、前からそんなに差のない位置につけての競馬。
直線でも廻りの馬の動きを鞍上が見ている様子。
ゴール前30メートルぐらいになってから、ステッキを入れて締めたと言った競馬内容。
前半1000メートルが、1.05.0とかなり遅い流れ。
それを演出したのがテイボリペガサスだったが、3着に粘るのも当然のペース。

何せ、勝った馬の完璧な競馬っぷりしか印象に残らないレース。
2着馬のタバルナが、次走で互角のスタートからどれだけ走れたのかを検証すれば大体判ると言うもの。
ザタイキ、ちょっと楽しみな馬の出現を感じさせるものであった・・。



日曜阪神1R
2歳未勝利・牝
ダ1800m
勝ちタイム1.57.1

勝ち馬:スイートベルモット
(牝2、栗東・新川厩舎)

このスイートベルモットは、デビュー戦からレース運びが上手い印象を持った馬。
今回は距離を伸ばしてきたが、ゴール前でキッチリと相手を捕らえる内容で、着差以上の強さを見せていた。

逃げたハヴアドリームを3コーナーから交わして前に出たサッククロア。
積極的に勝ちに行った内容だった。
しかし、スイートベルモットが一枚上の競馬内容ではたまらない。
3着に8馬身差が物語っている。

勝ち時計はそんなに速くはないものだろうが、こういうタイプは昇級しても十分にやれるはず。
3着メイケイソフィア、4着クリスマドンナは共に初ダート戦でのもの。
これからの糧になるものだろう・・。


日曜阪神2R
2歳未勝利
ダ1200m
勝ちタイム1.14.4

勝ち馬:マリヲ
(牡2、栗東・田所清厩舎)

ラブシェーマが好発だ。しかし先手は主張せず。代わって外からマリヲが行く。
結局は、その2頭とシゲカツワンダフルまででの、行った行ったの決着となるレースだった。

マリヲが先手を取って行ったペースは、前半3Fを35.8だからマズマズ先行馬有利なペース。
1000メートル通過が1.00.9だから、これ以上ないペース配分となっている。
2番手にシゲカツワンダフル、3番手に好発から下げたラブシェーマ。
直線では、先頭のマリヲと2番手のシゲルワンダフルとの間が開いた瞬間にラブシェーマが割って入ってきての追い合い。

マリヲが何とか押し切っての勝ち。
2着ラブシェーマは、減量騎手起用が功を奏して粘りが増した。
3着シゲカツワンダフルに迫ったのが、1番人気のスマートアーサイト。
どうやら短いダートがいいようだ。


日曜阪神3R
2歳未勝利
芝2000m
勝ちタイム2.03.0

勝ち馬:アドマイヤテンバ
(牝2、栗東・橋田厩舎)

お待たせしましたと言った感じで、アドマイヤグルーヴの子供アドマイヤテンバが初勝利を2戦目で挙げた。
4、5番手の外目をジンワリと行って、直線入り口の手応えも十分。
ただ直線でちょっとフラつく様なシーンもあって、まだ子供っぽさが抜けてない感じ。
何よりも勝つことに意味のある2戦目であるから、まずはメデタシであった・・。

内からポートサンダーが、外からネオペンドラゴンが出て行き、2コーナー過ぎから後続を離して先行。3番手の絶好位にドミネーターが続いた。
1000メートル通過が1.01.7だから、格別速い訳ではないが、2頭で行っているとけっこう速くみえる流れだ。
ドミネーターの外目で、いい手応えで追走するアドマイヤテンバ。
直線入り口で、満を持して上がって来た。
若い面を見せてはいたその後もしっかりと伸びて、ゴール前では流し気味の手応えだった。
2着には、中団よりチョイ前でレースを進めていたセイピーシーズ。ゴール前でやっといい伸びを見せていた。
3着は絶好位にいたドミネーター。
逃げたポートサンダーは、12着と終い持たなかった。

最後の1ハロンが12.8とやや遅い。
もっとも、勝ったアドマイヤテンバは最後は流し気味だったのだから、数字的にはもう少し縮まっていたかも知れないが、あまり切れるといった印象ではなかった。
レース全体がやや速かったのだから、ややタイム的には仕方ないのかも・・。


日曜阪神5R
2歳未勝利
ダ1800m
勝ちタイム1.56.3

勝ち馬:アレックスバローズ
(牡2、栗東・野中厩舎)

前走2着馬はランブリングローズだけといった組み合わせ。
そのランブリングローズは今日も2着。
勝ったのは、前走初ダート戦で6着ながら悪くない内容だったアレックスバローズ。最後にいい伸びを見せて初勝利を飾った・・・。

今日は関東のジョッキーも騎乗に関西へ遠征している。
江田照J騎乗のコンゴウシャトルが積極的に出て行った。ここらが違う。
2番手につけたのがランブリングローズ。今日はゲートも悪くない。
3番手につけたのがアレックスバローズ。その態勢で4コーナー手前まで進んだ。
直線入り口では前2頭が並び、後ろでは3頭が横並びの態勢。

直線で粘る前2頭の外へ出したアレックスバローズはいい伸び脚を見せて快勝。
2着にはランブリングローズ。
ややスタートで出が悪かったアドマイヤマリンが、ジワジワ順位をあげて来て、直線でもうひと伸びしたが前までは届かずの3着だった。


日曜阪神6R
2歳新馬
芝2000m
勝ちタイム2.047

勝ち馬:ルーラーシップ
(牡2、栗東・角居厩舎)

勝ち時計こそ目立つほどのものでなくて遅かったが、ゴール前の最後1ハロンは鞍上の岩田Jが何もしないでのゴール。ちょっとここでは役者が違っていた。
またまた関西に期待の馬の誕生と思える、そんなデビュー勝ちとなった・・。

逃げたアドマイヤマスターが、1000メートルを1.05.1とこれ以上ないゆったりしたペースで進めた。
向う正面では後続を離す逃げのシーンもあったが、全体的には遅い流れ。
上がり勝負となった。
その向う正面に前へと進出していったルーラーシップ。
3コーナーではかなり前めの位置にポジションを上げて直線へと向かった。
逃げたアドマイヤマスターの外へ並びかけるアイファーライアン、さらにその外をすり抜けるようにルーラーシップが出て行った。
それからが凄かった。ゴールまで1ハロンを残しているのだが、鞍上岩田Jの手綱は微動だに動かず。
最後まで同じ姿勢の岩田Jは珍しい。そんな力の違いを見せ付けてのゴールだった。
今週は、このエアグルーヴの子供や孫が総出演。
そんな中で、なかなか奥の深い勝ち方を見せたルーラーシップのデビュー戦であった・・・。


日曜阪神7R
2歳500万下
芝1600m
勝ちタイム1.35.0

勝ち馬:テイラーバートン
(牝2、栗東・角居厩舎)

そろいも揃った18頭だての1勝クラス戦。
しかし結果は上位人気馬の決着となった。
新馬勝ち、そして昇級しても惜敗と同じような道を歩んでいたテイラーバートンとダノンスパシーバ。
先に抜け出たテイラーバートンに猛追したダノンスパシーバの脚色。
これは今後も大いに期待を持たせる2頭の競馬だった・・。

競馬巧者のテイラーバートン。
逃げたメジャーテーストが、3コーナーから離し気味の先行策。
そこらを好位の3番手でジックリと行った。
4コーナー手前では、自然と2番手に上がっていて、直線でも追い出すのをジックリと待っている様子。
そんな余裕のレース運びで、すごい楽勝と思えたゴール前を、ダノンスパシーバが一気に間隔を詰めてきた。
着差は1馬身近いものであったが、脚勢は完全にダノンスパシーバの方が優るもの。
そして3着に突っこんできたのが、ピサノユリシーズ。
後方を進んで直線だけで追い上げてきたもの。
メンバー中一番の上がりを駆使してきた。
セレスロンディー4着、逃げたメジャーテーストが粘って5着だった。

前々のレースで脚をためての競馬と、テイラーバートンは機動力をフルに生かした内容。
鞍上の四位Jが、最後まで追うのをかなり待っている様に見受けた。
着差はだから少なかったもの。
ただ、2着馬がこれまた凄い脚。
今日はテイラーバートンに上手く乗られた感じだが、力量差は全くない馬。
来年はこの上位メンバーはかなりやれると思える内容であった・・・。