【阪神JF】転倒の影響なし ミレーユ「回避した分も頑張りたい」

9日、日曜阪神11レース・阪神JF(G1)の追い切りが栗東トレセンで行われた。前走、りんどう賞1着のウインミレーユ(牝2、栗東・梅田智厩舎)は、荻野琢真騎手(レースでは松山弘平騎手が騎乗予定)を背に坂路で終いを伸ばす最終調整。4F55.7-39.8-26.1秒-13.0秒という時計以上に軽やかな走りで坂路を駆け上がった。

前走後はファンタジーSを予定するも、レースの週に転倒するアクシデントがあり、大事を取って同レースを回避。その後はここ1本に目標を絞って調整してきたが、そのアクシデントを感じさせない動きで、大一番にシッカリと間に合わせてきた。管理する梅田智調教師も「ファンタジーSを使えなかったのは誤算だったけど、見た目に馬のダメージはなかったし、その後の調整は順調にできてる。あとはレースに行ってどうか、だね」と慎重ながらも笑顔でコメント。

兄のビートブラックはジックリと力を付け、3歳秋に菊花賞で3着。古馬になって春の天皇賞を制した奥手のステイヤーだったが、この馬は2歳秋で早くも2勝。デビュー戦でマイル戦を勝っており、父がステイゴールドとくればスタミナにも不安なし。ファンタジーSを回避して評価はやや下がっているが、決して侮れない1頭と言えるだろう。



12月13日(日)、阪神競馬場で行われる阪神JF(G1)の共同記者会見が栗東トレセンで行われた。
ウインミレーユ(牝2、栗東・梅田智厩舎)を管理する梅田智之調教師の一問一答は以下の通り

●前走で改めて「強い馬」と認識

-:前走のりんどう賞ですけれども、改めて振り返っていかがでしたか?

梅田智之調教師:新馬で強い勝ち方をして、2戦目の新潟2歳Sも結構期待したのですけど、レースの流れも良くなかったし、道悪も良くなくて、結果が散々だったので、「いや、こんなはずではないな」と思っていたところで、3戦目のりんどう賞を勝ってくれたので、「やっぱり強い馬だ」と改めて認識しました。

-:その後なのですが、どのように過ごされましたか?

梅:ファンタジーSを使う予定でいたのですけども、調教で転倒してしまって、そのレースを回避にすることになりました。馬自身、その時はケガもなかったのですが、大事を取ってそのレースをスルーして、目標をここ1本に絞ってきました。

-:その後、脚の調子はどうですか?

梅:転んだので、念のためというか、少し様子を見ながら控えめの調教を進めてきましたけども、特にダメージも見られなかったので、早いうちから乗り出せました。

-:ここまでの追い切りの経緯を教えていただけますか?

梅:1週前はG1なので、キチッとやりたかったので、ジョッキーに乗ってもらってCWで長めからビシッと。今日はもう、牝馬なのでね、テンションを上げないようにと思っていたので、坂路でサラッと。予定通りです。

-:動きを見られてどうでしょうか?レースを重ねてきて変化というのはありますか?

梅:元々調教でも動いていたのですけども、軽い走りをする馬なので、それにパワーがつけばもっと動けるかなと思うのですけれども、まだそこまでは行っていないのでね。血統的にもそうですが、これから成長してくれると思います。

●レースでは鋭い視線でゴールを睨む

-:普段のウインミレーユはどんな女の子ですか?

梅:元気が良くて、目つきはあまり良くないのでね(笑)。いつも睨まれるというか、睨んでいるような顔をしているのですけども、触っていけば割と大人しいですね。ちょっと睨んでいますね、いつも(笑)。

-:レースでは、その負けん気というか、そういう面がどう出ていますか?

梅:お父さんが気性の激しい馬だったので、レースでその気性がいい方に出れば、といつも思っています。

-:新馬戦で1600mをクリアしていますが、今回は阪神ということで坂もありますが、どうでしょうか?

梅:道中の折り合い次第だと思いますし、メンバーを見て特に飛び抜けたのもいないと思いますので、上手にリズム良く行けばどの馬にもチャンスがあると思います。

-:最後にファンの皆様にメッセージをお願いします。

梅:当初予定していたファンタジーSを回避して、その時は順調に行かなかったのですが、その後はここまで予定通りに来ていますので、今回は回避した分も頑張りたいと思いますので、応援よろしくお願いします。