【有馬記念】ファン投票3位キタサン清水久師「期待に応えたい」

23日、日曜中山10レース・有馬記念(G1)の追い切りが栗東トレセンで行われた。前走、菊花賞1着のキタサンブラック(牡3、栗東・清水久厩舎)は、CWコースで黒岩悠騎手(レースでは横山典弘騎手が騎乗予定)が騎乗し、新馬のワンダラーズと併せ馬。0.4秒先行させたパートナーに対し、鞍上がラストで気合を付けると、グイッとひと伸びして6F83.6-67.5-53.8-39.4-12.5秒をマークして0.4秒先着。追われての反応も良く、文句なしのデモンストレーションでグランプリを迎える。

母の父がサクラバクシンオーという血統背景から幾度となく距離不安が囁かれたが、秋のセントライト記念、菊花賞の連勝でその声もシャットアウト。中山では2つの重賞を制し、皐月賞でも3着というコース巧者ぶりを見せ付け、脚質も自在。何より連勝と勢いを持って古馬に挑む。

菊花賞の表彰式では代表曲『まつり』を高らかに歌い上げた北島三郎オーナーだが、21日に行われたレセプションパーティーでは手綱をとる横山典弘騎手が「フルコーラスで歌うと宣言してくれれば勝てる気がします」とリクエスト。勝って華やかに競馬の祭典を締めくくることが出来るか。日本中がその走りに注目する。



12月27日(日)、中山競馬場で行われる有馬記念(G1)の共同記者会見が栗東トレセンで行われた。
キタサンブラック(牡3、栗東・清水久厩舎)を管理する清水久詞調教師の一問一答は以下の通り

●菊花賞のあとも至って順調

-:今日の追い切りをご覧になっての印象はいかがだってでしょうか?

清水久詞調教師:はい。いつも通りで、無事に終えて安心しました。

-:いよいよ有馬記念ですけれども、力は出せる、そういった仕上がりになっていますでしょうか?

清:いい状態で挑めると思います。

清水久詞調教師

力強い走りでパートナーを交わすキタサンブラック


-:この中間ですが、菊花賞のあと、馬はいかがだったでしょうか?

清:特に心配事もなく、2週間ほどゆっくりさせてあげて、レースの疲れもそんなに長引くこともなかったので。

-:その前走を振り返っていきたいのですが、見事な勝利でした。振り返っていかがだったでしょうか?

清:上手に乗ってくれましたね。馬も一生懸命頑張ってくれました。

-:道中、かなり出入りが激しい中で、ジッとして直線を迎えました。先生はどういうふうに見ていらっしゃったのですか?

清:枠順をフルに生かして、いいところで運んでくれましたし、向こう正面でもジョッキーがジッと我慢して、馬もそれに応えてくれたと思います。

-:先生にとっても嬉しいG1初勝利でした。

清:はい。もうメチャクチャ嬉しいですね(笑)。

●実績十分!中山は得意の舞台

-:そんな馬と迎える今回のグランプリとなりますが、舞台が中山の2500m。中山では重賞を2勝挙げていますが、もう得意の舞台と見てもよろしいでしょうか?

清:はい、結構です。そう見ていただいて。

-:中山の2500mというところも含めましていかがでしょう?

清:前回見ていただいたように、距離は全く心配ないと思いますし、コースも中山ですので、その辺は心配していないですね。

-:前走のあと、オーナーも大変な喜びだったと思いますけども、先生にはどんなお声をかけられたのでしょうか?

清:競馬直後は覚えていないくらいですけども、凄く喜んでいただけましたね。あれだけ喜んでいただけると、本当にやりがいがありますね。

-:このグランプリに向けて、オーナーからは何かお言葉はあったのでしょうか?

清:いつも通りですね。「よろしくね」という感じです。

-:3歳馬として古馬ともぶつかるということになりますが、ライバル関係というのはどう見ていらっしゃいますか?

清:錚々たるメンバーで、挑戦者ですから、どこまで出来るのかというのを楽しみにしています。

-:ファン投票も3位ということになりました。ファンの数もドンドン伸びている馬ですが、そんなファンの皆さんに向けてひと言お願いします。

清:いろんな方に応援していただいて、ファン投票3位というのは本当にありがたいですね。その期待に応えられるような競馬をしたいと思いますので、ご声援よろしくお願いします。

清水久詞調教師

デキの良さに穏やかな表情を見せる清水久詞調教師