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能力を信じた積極策でリベンジ成功エンブレム「負けないように仕上げた」
2016/5/8(日)
●5月8日(日) 2回東京6日目11R 第21回NHKマイルC(G1)(芝1600m)失意の桜花賞から1カ月。昨年の2歳女王・メジャーエンブレム(牝3、美浦・田村厩舎)が正攻法の競馬で牡馬を完封。2月のクイーンCで圧勝劇を見せた府中のマイルで復権を果たした。
元々ハナにこだわる馬ではないといえ、前走の桜花賞は受け身の競馬で4着。今回はその出方にも注目されたのだが、中間から陣営は「自分のリズム」「自分の競馬」を強調。スタートを決めて流れに乗ると、シゲルノコギリザメを威嚇するかのようにハナを主張して自らレースを引っ張った。結果的に、ここでレースのほとんどが決まったようなもので、直線に向いても鞍上の手応えは抜群。最後はロードクエストの豪脚に詰め寄られはしたが、再び1分32秒台の好タイムで逃げ切った。
次なる目標をオークスではなく、このNHKマイルCに狙いを定め、「やることはひとつ」と陣営一丸となってリベンジを誓った一戦。田村康仁調教師は「前回が502キロだったので、496~498キロを目標にしてました。前回の桜花賞は他の馬の競馬に合わせてうまくいかなかったので、ルメールと話しをして、多少出負けしても、なんとしても前に出すようにいいました。早くなったらその時考えるという話しでした。メジャーエンブレムの力は分かっているので、最後は脚が上がる事はないと思っていました。今日は内が止まらないのもありましたしね。自分の競馬をする事が出来たので、100点です」と、メジャーエンブレムの能力を信じた作戦、思い描いたシナリオ通りの結果に笑みがこぼれた。
そして、復活Vへ導いたC.ルメール騎手も「速いペースをゴールまで維持することを考えた。だから今日は完璧なレース。いつもいつも頑張るけど、前に行った方がいい。大外からロードクエストが速い脚で来たが、ゴールまで問題なかった」とマイペースを貫いて押し切った走りに胸を張った。
気になる今後については「もっといける馬だと思います。今後に関しては、オーナーと相談して決めようと思いますが、3歳の牝馬ですから秋華賞も一応視野に入れています。以前に比べ脚元も良くなってきて、母や姉は長いところを走っているし、もともと中距離くらいは走れる馬かなと思っています」と、師は牝馬3冠路線に戻ってくることも示唆。デビュー2戦目から6戦連続でマイルを走ったが、デビュー戦は東京の1800mで快勝しており、本当の適距離はまだ誰にも分からない。
「桜花賞では1番人気に支持してもらい、4着になってしまったのに、今回も1番人気に支持してもらいありがとうございます。負けないように、僕らとルメールで仕上げて来ました。これからも一生懸命仕上げますので、これからも応援よろしくお願いします」と締めくくった指揮官。秋には骨折でオークスを断念した桜花賞馬ジュエラーも戻ってくるはずで、その再戦が待たれるところだ。
桜花賞のリベンジを果たし、笑顔のルメール騎手と田村康仁調教師
女優でプレゼンターの木村多江さんとルメール騎手
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