【オークス】1週前 ココを狙い澄ましたエンジェルフェイス「この馬は度胸がある」

11日、オークス(G1)の1週前追い切りが栗東トレセンにて行われた。

フラワーC1着から桜花賞をパスしてオークスに挑むエンジェルフェイス(牝3、栗東・藤原英厩舎)は、先週に続いてC.ルメール騎手が騎乗し、CWコースで3歳500万のボンナヴァンを1.3秒追走。馬場の七分どころから終い一杯に追われるとグンと加速。ゴールではアタマ差前へ出て、7F97.6-81.9-66.3-51.6-38.5-12.2秒をマークした。

「レース後も順調にきてるね。けさもリラックスして走っていたよ。前に行く馬だから、この脚質が東京でどうかだが、この馬は度胸があるからな。それに桜花賞よりオークスと思ってやってきたし、それで前走は遠征競馬という選択をしたんだ。G1で厳しい戦いになるだろうが、いい状態でレースに臨めるよう仕上げていくよ」と頼もしい愛馬の動きに藤原英昭調教師も満足の表情。新コンビでの実戦も非常に楽しみだ。

エンジェルフェイス


前走、忘れな草賞1着のロッテンマイヤー(牝3、栗東・池添学厩舎)は、新コンビとなるT.ベリー騎手と初コンタクト。CWコースで古馬1000万のジューヴルエールを相手に0.2秒追走し、ゆったりとした流れから直線を向いて鞍上が軽く仕掛けると回転の利いたフットワークでアッという間に1秒先着。5F71.1-54.4-39.1-11.4秒と前半の入りが緩い分、全体の時計は目立たないが、ラストは圧巻の伸びでパートナーを一蹴した。

追い切りを見届けた池添学調教師は「きょうはジョッキー(T.ベリー騎手)に跨ってもらいました。全体時計より折り合いを重視して、しまいまで気分よく走らせてもらいました。ジョッキーも『折り合いは大丈夫。並びかけると瞬間的に前を抜こうとする』と。こちらが言いたかったことを理解してくれていました。2400mも乗り方ひとつで大丈夫と思いますよ」とかなりの手応えを掴んだ模様。母の1つ上の姉はオークスを含むG1・6勝の名牝ブエナビスタ。その他にも重賞ウイナーがズラリと並ぶ強力なバックボーンを持つ。昨年に続いて忘れな草賞からオークス馬誕生となる可能性も十分秘めている。

ロッテンマイヤー


前走、桜花賞10着のデンコウアンジュ(牝3、栗東・荒川厩舎)は、川島信二騎手(レースでは川田将雅騎手が騎乗予定)し、古馬準オープンのメイショウハガクレとCWコースで併せ馬。1.3秒先行したパートナーとの差を徐々に詰めると、強めに追われた直線では一気に弾けて0.5秒先着。6F81.5-65.3-50.1-36.4-11.7秒とラスト1Fは大きく切る抜群の瞬発力を見せた。

この動きにはメイショウハガクレに騎乗していた佐藤調教助手も「併せた相手に乗っていたんだけど、横から見ててもいい反応をしていたね。自分のも伸びてるんだけど、サッと離されてしまったもん。桜花賞もいい状態と思っていたけど、そのデキをキープしてこれている。距離? 延びることがマイナスにはならないよ」と驚くほど。昨秋のアルテミスSでメジャーエンブレムを差し切った豪脚の持ち主。2度目の府中でその豪脚再現となるか。

デンコウアンジュ