【アイビスSD】アットウィル順調「末脚を生かす競馬の方がいい」

27日、アイビスSD(G3)の追い切りが栗東トレセンにて行われた。

前走、バーデンバーデンC4着のアットウィル(牡6、栗東・高橋忠厩舎)は、間隔が詰まっていることもあり、川須栄彦騎手(レースでは蛯名正義騎手が騎乗予定)を背に坂路で終いを軽く伸ばす稽古。スムーズな脚の運びで4F54.8-39.5-25.2-12.4秒をマークして最終調整を終えた。

「間隔も詰まってるので、追い切りは馬なりで。厳しいローテーションになりましたが、順調にこられたと思います。前走、正攻法の競馬で勝ちパターンのところから伸びあぐねた。オープンなら末脚を生かす競馬の方がいいかも」と高橋義忠調教師は末脚勝負を匂わせる。

3歳時のNHKマイルC以来となる重賞挑戦だが、近走のレースぶりは至って安定。「初の条件になりますが、ジョッキーからも『直線1000mを使ってみては?』と言われたんです。どういう走りを見せてくれますか」と初の直線競馬でひと皮剥けた競馬が見られるか注目となる。


前走、函館スプリントS10着のヤマニンプチガトー(牝7、栗東・木原厩舎)は、坂路で助手が騎乗して馬なりなりのまま、4F54.2-38.5-24.1-12.2秒、ラストの2Fは11.9-12.2秒の速いラップを刻んで力強く駆け上がった。

木原一良調教師は「追い切りはやれば動くタイプだけど、ラスト11秒9-12秒2ならいいよね。函館から戻ってきたばかりだけど、これなら疲れも大丈夫そうだね」と愛馬の動きにニッコリ。

今回はデビュー44戦目にして初めての直線競馬。「あとは直線競馬への適性かな。いい面を見せてくれればいいけど」と師は慎重な構えを見せるが、新潟競馬場自体は2戦して2、3着。鞍上は千直を大の得意とする村田一誠騎手とあれば期待も膨らむ。7歳の牝馬が波乱のカギとなるかもしれない。