【秋華賞】桜花賞馬ジュエラー 藤岡健師「今回は文句なしの良い状態」

ジュエラー

12日、秋華賞(G1)の追い切りが栗東トレセンで行われた。

ローズS11着からの巻き返しにかける桜花賞馬ジュエラー(牝3、栗東・藤岡健厩舎)はいつもどおりポリトラックでの最終追い。助手を背に5F62.2秒、終い1Fは11.2秒をマーク、抜群の切れを披露した。

前走は人気を裏切る結果となった桜花賞馬。阪神JF、NHKマイルCを制したメジャーエンブレムが故障、最大のライバルであるオークス馬・シンハライトが直前でリタイアするなど、戦線離脱が相次ぐ3歳牝馬路線。唯一のG1ホースとして他の17頭を迎え撃つ。


追い切り後、共同記者会見が行われ、管理する藤岡健一調教師の一問一答は以下の通り。

●桜花賞時と比較しても遜色ない好仕上がり

-:昨日、秋華賞へ向けての最終追い切りが終わりましたが、動きはいかがだったでしょうか?

藤岡健一調教師:非常に良い動きで、思っていたとおりの良い状態でレースに出せるのではないかと思います。

-:終いの1Fが11秒台でしたが、そのあたりのスピード感、迫力など、先生はどうご覧になられましたか?

藤:ローズSの時に『普段はもっといい動きをするのに』と思っていたのですが、今回は文句なしの良い状態だと思います。

-:上積みは相当なものだと伝わってきますが?

藤:上積みがなければ困るのですが、着実に良い状態に持って行けていると思います。

藤岡健一

-:ここまでの調整において、一番納得できた部分はどんなところですか?

藤:体調は良いので、エサもしっかり食べていますし、動き自体も大きくなってきています。頭の位置もずいぶん低くなってきました。時計も出ているので、良い動きだと思いますよ。

-:これなら桜花賞当時の走りを見せてくれそうですね?

藤:状態に関しては桜花賞当時と変わらない良い仕上がりに持ってこられたと思います。

-:春からの成長面はどんなところに感じられますか?

藤:全体的にシルエットが大人になってきているというのを感じるのですが、成長面もありますし、前駆が立派になってきているので、それに伴って後駆の方も力がついてきています。そのあたりが春当時と比べて良くなっていますね。

●前走はよもやの大敗 今回はG1馬の貫禄を見せたい

-:先程もお話にありましたが、前走のローズSを振り返っていただけますか?

藤:2番人気に推してもらえたのに、ああいった結果になってしまって申し訳なかったと思うのですが、内容的には悪くなかったです。前走の敗戦を次に生かすことができれば、トライアルとしては良かったと思っています。

-:前走は前々での競馬になりましたが、あれはそういった指示をされたのでしょうか?

藤:レース前にジョッキーと話はしていたのですが、次の秋華賞は内回りで時計も速いですし、とても後ろからでは届かないのではないか、ということである程度本番を意識してはいました。

-:前々での競馬をご覧になられて、どういった印象を受けましたか?

藤:結果的には最後に伸びなかったので、その辺りは色々修正しなくてはならないと思います。スタートも上手く出ましたし、良いポジションを取れたので、あれで最後に弾けてくれればという気持ちで見ていたので、私たちにとって内容は良かったですね。

-:修正という言葉がありましたが、具体的にどういったことをされたのでしょうか?

藤:休み明けから立ち上げるまでに時間がかかって、中身が伴っていなかった部分もありましたので、その辺りを鍛えながら、頭が高いフォームも気になったので、その辺りを修正してきました。

-:前走の競馬も含めて、折り合い面ではどうでしょうか?

藤:そこまで行きたがるタイプではないのですが、久しぶりの分、かかり気味の面も見られてので、調教段階から落ち着かせるように調整はしてきました。

-:休み明け2走目でその辺りも変わってきそうですね?

藤:前走の直前追いが結構行きたがるというか、引っ掛かっていたので、少し心配はしていたのですが、今回の直前追いは非常にスムーズにいきました。折り合いもついて、最後は弾けてくれましたので、コチラの思惑通り調整できていると思います。

藤岡健一

-:舞台が京都の内回り2000m、ローズSで試したことを活かせそうですか?

藤:それも勿論ですが、この馬の体調、状態自体がアップしているのが一番だと思いますので。良い調整ができたので、後は競馬でうまくレースの流れに乗っていければ、結果はついてくると思っています。

-:距離に関して、血統的に短距離の背景もありますが、どうでしょうか?

藤:元々体系的なものもあって、長距離は大丈夫だと思っていましたし、桜花賞よりはオークスのほうが向いていると思っていたくらいでしたので、距離に関して不安は全くしていないですね。

-:春からしのぎを削ってきたライバル・シンハライトが回避という寂しいニュースもありました。その辺りはどうでしょうか?

藤:前回負けているので、できればG1の舞台でもう一度対戦したかったのですが、ここへ出られなかったライバルの分まで、頑張って桜花賞馬らしい走りをしてもらいたいと思います。

-:それでは、ファンの皆さんに意気込みをよろしくお願いします。

藤:唯一、二冠の権利がある馬ですし、良い状態で秋華賞に臨むことができますので、応援していただければと思います。二冠達成出来るように頑張りますので、よろしくお願いします。