トレセンレポート【阪神大賞典】ゴールデンメイン

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古豪のゴールデンメイン(セン10歳、栗東・新川厩舎)が、阪神大賞典での一発を狙っている。年齢に反し、心身は若々しいままだ。大きな瞳をきらきらと輝かせる様は、まるで若駒のよう。

「これでも過敏な面が薄れ、ずいぶん大人になったよ。無駄なところでエネルギーを消耗しなくなり、最近は飼い葉をよく食べる。それが成績にもつながっているね」と、担当の落合猛厩務員も目を細める。
「この世界に入って28年。新人のころ、祖母のデュランス(79年生まれ、その父ダイゴウ、未勝利)が厩舎にいてね。母フェイヴァーワン(89年生まれ、その父トウショウボーイ、6勝)にも思い出はたくさん。父似の個性でも、ゆかりの血脈だけに、特別な愛着があるんだ」
いまや希少となったラムタラが父。激しい気性がネックとなる産駒が多く、同馬も調整に苦労させられた。

「デビュー当時(3歳2月、京都の芝2000mを6着)は、馬っけが強くて。牝を見たら、もうビンビン。攻め馬もままならないほどだったよ」
ゲートにも難がありながら、3戦目には勝ち上がり、昇級初戦のマカオJCトロフィーも2着。夏の休養中に去勢手術を施すこととなったのだが、コンビを組んでいた角田晃一騎手(現調教師)は、「菊花賞へ行けるから、取らないで」と懇願したという。

秋にはいきなり連勝を飾り、準オープンも2戦で突破する。重賞に手が届きそうな勢いがあったのに、ここで悲運が。04年目黒記念(16着)の後、左前に屈腱炎を発症してしまったのだ。2年6か月ものブランク。06年の清水S(16着)で復帰を果たしたものの、状態は本物でなく、07年のグリーンS(2着)まで間隔を開けた。

「続く日本海Sで久々に勝ち、感激はひとしおだったね。それもつかの間、朝日チャレンジC(3着)で健闘した反動が出て、屈腱炎を再発。診断では、現役続行が難しいくらいの損傷だった。父は『神の馬』と呼ばれたけど、絶体絶命のピンチを乗り越えたこの仔も『奇跡の馬』だなぁ。一戦一戦が勝負だが、これからも常識を覆して、長く手元にいてほしい」

1年5か月間の沈黙を経て、白富士S(9着)で再出発。昨春の4戦はリズムに乗り切れなかったが、落合さんの丹念なケアが実を結び、秋以降は見違えるように走りが安定した。ステイヤーズS2着、日経新春杯5着を含め、いずれも掲示板を確保。キャリアは22戦と浅く、さらなる前進が見込める。

17日の最終追いは軽めに止めたが、3週続けて意欲的に追われ、デキは絶好といえる。10歳にして、重賞初制覇も夢ではない。

ゴールデンメイン
(セン10、栗東・新川厩舎)
父:ラムタラ
母:フェイヴァーワン
母父:トウシヨウボーイ
近親:ナムラキントウン
通算成績:23戦5勝