【今週のコメント特注馬】大ベテランが「疲労」を指摘 前走から2カ月ぶりの今回が狙い

<現場取材でつかんだ!コメント特注馬>

●3月3日(日)中山9R スピカS(芝1800m)
パイオニアバイオ(牝4、美浦・牧厩舎)

1月6日の中山10R・迎春Sは9着。レース後、騎乗していた大ベテラン・柴田善臣騎手は「元々頭が高い走り方なんだけれど、今日はずっと頭が高いままだったな…。疲れもあるのかもしれない。ひと息入れたほうがいいのかも……」と語っていた。確かに昨秋の紫苑Sで復帰すると、1カ月に1走ペースで1月まで5走使われてきた。その中にはG1の秋華賞も含まれており、疲れが溜まっていてもおかしくない。

今回は2ヶ月間隔を空けて迎える一戦。距離は1800mに短縮されるものの、2走前の常総Sで2着に入った舞台だけに問題はないだろう。鞍上の石橋脩騎手は4度騎乗して【1.3.0.0】と好相性。ペースが落ち着きそうなのメンバー構成もプラスと言えそう。フローラSで2着になったほどの素材。狙うはリフレッシュから再始動する今回だ。


●3月3日(日)中山8R 4歳上500万下(ダート1200m)
ライバーバード(牡5、美浦・手塚厩舎)

昨年の上半期、現級で3度連続2着の後にこの条件で一度現級を卒業している実力馬。なかなか勝ち切れない面はあるが、右回りなら安定した成績を残している。

前走は9カ月ぶりの実戦で、馬体重はプラス16kgの516kg。それまでの最高体重は502kgで、明らかに太かった。寒い時期で簡単に絞れるわけでもなく、6着も仕方ない結果と言ってもいいだろう。騎乗した内田博幸騎手も「次に繋がる結果だった」と前を向いていた。先行争いが激化するほど前に行きたい馬はおらず、展開面での恩恵も受けられそうで、もまれずにゆったり運べればチャンスは十分だ。


◆先週の結果

土曜中山3R 3歳未勝利 シダクティブノンコ 3着(3番人気)
初めての1200mだったが、好スタートから3番手で追走するスピードを見せた。最後は勝ち馬に離されたものの、3着は確保。走破時計も速い。騎乗した松岡騎手は「1200mの方が対応しやすいですね。外めの枠からスムーズな競馬ができましたが、本当は馬の後ろに入れて溜めて運びたかったです。上手く溜めれば、終いにもうひと脚使えそうな感じがします」と、次回へ向けて手応えを掴んでいた。未勝利脱出は時間の問題だろう。


土曜中山5R 3歳未勝利 サトノフォース 1着(2番人気)
出遅れた前走と違い、今回は互角にゲートを切って中団の前目を追走。直線ではメンバー中最速の上がり3F34.9秒の末脚を駆使して差し切った。ここでは力が違うと言わんばかりの完勝劇。勝ち時計の1:47.4も、土曜の中山芝の時計が全体的に速かったとはいえ優秀だ。鞍上のM.デムーロ騎手が「今日はペースが流れてくれたことも良かったですし、最後まで頑張ってくれました」と語るように、まだ展開次第の部分はあるが、昇級してもいきなり通用する力はある。