【福島注目新馬チェック】ダート新馬を圧勝した馬は何者!?

トランシルヴァニア

◆7月20日(土)2回福島7日目5R 2歳新馬(芝1800m)
トランシルヴァニア(牡2、美浦・田中剛厩舎) 三浦皇成騎手
父:オルフェーヴル
母:ワンダーレディアンエル
母父:Real Quiet
レース評価:★☆☆☆☆

雨が降る中行われた一戦は、5番人気のトランシルヴァニアが道中は5、6番手を追走すると、直線で大外からしぶとく伸びて前を競り落として1着。上がり3Fタイムは36.3。オルフェーヴル産駒らしく荒れた馬場を苦にせず、最後4頭の叩き合いをしっかりモノにした勝負根性が光った。

騎乗した三浦騎手が「返し馬から気合い乗りが良かったです。レースでは馬群を割って出てくる良い内容で勝てましたし、競馬に行ってパフォーマンスがひとつ上がった感じです。これから順調に成長していってくれれば楽しみです」と言うように、馬群を苦にしない点は魅力。今後は速い上がりに対応できれば、もう一つ上のステージへ行けそうだ。

グライユル

◆7月20日(土)2回福島7日目6R 2歳新馬(芝1200m)
グライユル(牝2、美浦・鹿戸雄厩舎) 三浦皇成騎手
父:エピファネイア
母:オールウェイズラブ
母父:ディープインパクト
レース評価:★☆☆☆☆

スタートからスっと3番手につけた外枠のグライユルが直線で早めに先頭に立つと、直線で蛇行する素振りを見せながらも、後続の追撃を振り切って1着。レース上がり3F37.0と、1200mとは思えないほど終いは掛かっているが、タフな一戦を制してみせた。

父エピファネイア、母の父ディープインパクトとはいえ母系はダートで勝ち上がった馬が多く、今回のようにパワーのいる馬場だった影響も大きかったのだろう。騎乗した三浦騎手が「まだ追ってからも馬が分かっていない感じでした」と言うようにまだまだ子どもっぽい一面があり、今後時計が速くなった時への対応など、課題はまだ多い。その分伸びしろはありそうだ。

オヌシナニモノ

◆7月21日(日)2回福島8日目5R 2歳新馬(ダート1150m)
オヌシナニモノ(牡2、栗東・高橋忠厩舎) 内田博幸騎手
父:カレンブラックヒル
母:グラントリノ
母父:グランデラ
レース評価:★★☆☆☆

好スタートから2番手を確保し、直線早めに先頭に立ったオヌシナニモノが後続をグングン突き放して優勝した。2着とは6馬身差。楽勝と言っていいだろう。勝ち時計は1.09.4は福島ダート1150mの新馬戦としては過去最速。今週水曜日に栗東坂路で50.9というタイムを叩き出したその脚力を存分に発揮してみせた。

父はカレンブラックヒル。これが産駒のJRA初勝利。父自身はダートのフェブラリーSで大敗したものの、こちらは母系が米国血統ということもあるのかダート向きの印象。母グラントリノは時計の掛かる芝が良かったタイプだけに、芝を使うならローカル開催で狙いたい。距離は短め。騎乗した内田騎手が「外枠から周りを見ながら運べたことが良かったですね。強い馬に乗せてもらいました」と話すように、今後は揉まれた時に不安が残る。