【2歳馬情報】母はオークス馬!話題のモーリス産駒がターフに登場!

札幌記念が終わり、夏競馬もあと2週間。秋競馬の足音が確実に近くなってきた。今週も秋を見据える良血馬が多くデビュー。厩舎育ちのPOG好き、数多くの名馬をPOGで指名した達人・山田乗男が紹介する。

8月29日

♦新潟芝1600m

ウエスタンエポナ(牝、Frankel×ウエスタンマンデラ、美浦・国枝厩舎)
母は未勝利も、セレクトセールで1億5750万円で落札された高額馬。おじワールドプレミア(菊花賞馬)、ワールドエース(重賞2勝、皐月賞2着)、ヴェルトライゼンデ(ダービー3着)。1週前調教(以降も調教は主に1週前のもの)は、坂路53秒2-12秒6で、秋華賞を目指すマジックキャッスルと併入している

ロイバルト(牡、スクリーンヒーロー×ロスヴァイセ、美浦・手塚厩舎)
近親ディアドラ(海外含むG1を2勝)、ロジユニヴァース(ダービー馬)。「普段から我の強さが目立ち、気性に課題は残すが、見栄えのする好馬体でポテンシャルは高そう」とは記者の話。調教は平均レベルだが、新馬戦に強い手塚厩舎だけに、格好はつけてくれるだろう。。鞍上は三浦騎手。

ウィンドスピナー(牝、キズナ×ウィンドハック、美浦・稲垣厩舎)
母はイタリア1000ギニー勝ち馬。同日の牝馬限定戦を予定も、除外の可能性があるので、敢えて牡馬混合戦を狙う。調教はもう一つだが、余力残しのものが多いため変わり身の余地はある。鞍上は武藤騎手。

アイディアリスト(牡、リアルインパクト×ティアラトウショウ、美浦・田中剛厩舎)
おばスイープトウショウ(宝塚記念などG1を2勝)、おじトウショウフリーク(7勝、アンタレスS2着)。調教は目立たず、陣営も「叩いて良くなるタイプ」と見ているようだが、この状態で勝ち負けなら楽しみが広がる。鞍上は内田博騎手。

♦新潟芝1600m(牝馬限定)

シュトゥルーデル(牝、ディープインパクト×ウィンターコスモス、栗東・音無厩舎)
全兄アイスバブル(目黒記念2着2回)、グリュイエール(エプソムC3着)。坂路中心に乗り込まれ、ここまでまずまずの動き。比較的、奥手の血統ではあるが、前記の兄姉も新馬戦から連対を果たしている。調教の感じからは瞬発力よりも持久力タイプという話なので、オークスまで楽しめそうだ。

レーヴドゥラプレリ(牝、モーリス×レーヴデトワール、美浦・宮田厩舎)
母は紫苑S1着。おばレーヴディソール(阪神JF勝ち馬)、おじレーヴミストラル(G2を2勝)、アプレザンレーヴ(青葉賞勝ち馬)。宮田厩舎らしく派手な時計は出していないが、入念に乗り込まれており、仕上がりは順調のようだ。

ベルゼール(牝、スクリーンヒーロー×ビリーヴミー、栗東・平田厩舎)
母はフランスG1で2着。半兄エクリリストワール(現3勝)。1週前の坂路は時計のかかる時間帯で54秒台だったが、2週前には坂路で52秒1の好時計が出ている。鞍上は石橋脩騎手。

アナザーリリック(牝、リオンディーズ×アンソロジー、美浦・林厩舎)
おじポップロック(G2を2勝、G1で2着3回)。これまでは坂路中心だったが、1週前はウッドで行い、終いの伸びは上々。鞍上は津村騎手。

♦小倉芝2000m

トーセンアラン(牡、キズナ×アドマイヤキラメキ、栗東・池江厩舎)
半兄トーセンスターダム(重賞2勝、豪州G1で2着)、半姉センテリュオ(現4勝、マーメイドS2着)。セレクトセール1億4040万円(税込)。入厩当初に比べ調教も明らかに動けるようになっており、併せ馬でも先着を果たしている。切れ味よりは、兄たち同様に長く脚を使えるタイプか。デビュー戦から好戦必至。

スタッドリー(牡、ハービンジャー×ウインフロレゾン、栗東・奥村豊厩舎)
おばシャトーブランシュ(マーメイドS勝ち馬)。2週前は古馬オープン馬と併入、1週前は新馬に先着している。鞍上は福永騎手。

ルーリング(牡、ルーラーシップ×リープオブフェイス、栗東・浅見厩舎)
母は3勝、おじソロル(マーチS勝ち馬)。8月16日の坂路で52秒0の好タイム。1週前にはゲートから時計を出し、デビューは向け準備万端だ。

シューネスリヒト(牝、エイシンフラッシュ×ハシッテホシーノ、栗東・宮本厩舎)
母は3勝、フローラS3着。終いが物足りないが、強い負荷をかけた調教が初めてだったので、この1本で変わり身を見込みたい。鞍上は鮫島駿騎手。

8月30日

♦新潟芝2000m

セブンサミット(牡、モーリス×シンハライト、栗東・石坂正厩舎)
母はオークス勝ち馬。1週前はずいぶん軽めの時計だったが、調教をつけた福永騎手のジャッジも良かったようなので心配なかろう。モーリス産駒もようやく成績上昇。前評判の高いこの馬が真打となるか。

リアンデュソン(牡、キズナ×ラックビーアレディトゥナイト、美浦・高橋文厩舎)
おばメイビー(全欧2歳牝馬チャンピオン)。現状の成長具合に合わせて調教は抑えたものが多いが、最近の併せ馬では古馬を相手に遅れはとっていない。

パープルレディー(牝、ディープインパクト×メリッサ、美浦・奥村武厩舎)
母は北九州記念勝ち馬。全兄ミッキーグローリー(重賞2勝)、カツジ(ニュージーランドT勝ち馬)。ウッドで5F65秒台の好時計を出し、古馬2勝クラスの馬に先着している。

ブラックラテ(牡、ブラックタイド×ラテアート、栗東・梅田厩舎)
母はオープン・クリスマスローズSなど2勝。8月23日の小倉千八を除外になり、こちらへ。ただ新潟の出張馬房が確保できないときは、29日の小倉二千にまわる予定だ。2週連続で一杯に追われ、仕上がりは更に進んでいる。

♦小倉芝1200m

ヴェックマン(牡、ミッキーアイル×マルティンスターク、栗東・音無厩舎)
母は4勝。7月の阪神開催を予定も、軽い不安が出て放牧。回復し、改めて当レースでデビューを迎える。坂路51秒7-12秒5の好時計をマークし、初戦勝ちへ向け前進だ。鞍上は松若騎手。

●札幌芝1800m

バッソプロフォンド(牡、ディープインパクト×レディオブオペラ、美浦・藤沢和厩舎)
母は5勝、シルクロードS2着。調教は、古馬と3頭併せで併入している。全姉のレディマクベス、バルトリはともに新馬戦を楽勝しており、この馬もデビュー戦から期待は大きい。鞍上はルメール騎手。

プレアヴィヒア(牝、ドゥラメンテ×スカイディーバ、栗東・渡辺厩舎)
母は北米G1勝ち馬。調教は、札幌本馬場で併せた相手に大きく遅れ。この内容から、デビューを伸ばす可能性もある。

カーディナル(牡、ハービンジャー×エカルラート、美浦・林厩舎)
近親ダイワスカーレット(G1を4勝)、ダイワメジャー(G1を5勝)、ヴァーミリアン(交流含むG1を9勝)。全体時計は目立たないが、ゴール板を過ぎても追ったという話なので、負荷はかなりかけられている。

♦新規入厩馬

ブラックジュエリー(牝、ディープインパクト×リトルブック、栗東・矢作厩舎)
全兄ロジャーバローズ(ダービー馬)。

グラシアディヴィナ(牝、ディープインパクト×ディヴィナプレシオーサ、美浦・国枝厩舎)
母はチリの2歳牝馬チャンピオン

カンナリリー(牝、スクリーンヒーロー×フォーエバーモア、美浦・鹿戸厩舎)
母はクイーンC勝ち馬

ホウオウマルゴー(牝、ディープインパクト×ハヴユーゴーンアウェイ、美浦・栗田厩舎)
母は北米G1勝ち馬。セレクトセール1億4040万円(税込)

トゥールアンレール(牝、ディープインパクト×トゥーピー、美浦・木村厩舎)
全兄サトノラーゼン(京都新聞杯勝ち馬、ダービー2着)、サトノクロニクル(チャレンジC勝ち馬)