【東京ハイジャンプ】障害界の新たなスターへ!アベックフォルスが重賞に挑む!

障害重賞初挑戦となるアベックフォルス

障害重賞初挑戦となるアベックフォルス


■東京ハイジャンプ
アベックフォルス
伊藤祥徳調教助手

——アベックフォルスは前走が初障害でした。レースに向かうまでの調整過程について教えてください。

伊藤助手(以下、伊):元々スタミナに自信がある馬で気性も前向きなので、障害にチャレンジしても面白いんじゃないかと思っていました。障害転向にあたって、まずは牧場で怖がらずに飛べるようにひとつひとつ丁寧に飛越練習を積みながら下地をしっかり作っていきました。その牧場で作ったベースを生かしながらトレセンに来てからも入念に乗り込んだ効果もあって、お尻も丸みを帯びて体がしっかりしてきました。

もう少し時間がかかるかと思っていましたが、6歳馬ということもあってか障害に適応出来る体つきになるのが早かったですね。障害試験を含めてかなり強度強めで調整を進めましたが、ヘバらず頑張ってくれましたしレースの前から馬を褒めてあげたいくらいでした。それだけの過程だったので、自信を持って臨めましたね。

——前走を振り返ってください。

伊:平地のときから競馬に行くと気が入るタイプだったので、最初と最後の障害を落ち着いて飛べるかどうかだけが心配でしたが、上手にこなしてくれましたね。初戦としては合格点の内容でしたし、飛越や競馬の仕方などまだまだ良くなる余地も感じました。先が見える競馬をしてくれて、厩舎としても収穫が大きかったです。

——この中間はどのように過ごされていますか。

伊:これまで強度の強い調教を課してきましたし、前走を勝って東京ジャンプステークスを目指すので、そこへ向けてまずはしっかり休ませました。重賞でメンバーが強くなるので中途半端な状態では勝てる訳がないし、オンオフをしっかりつけるため多少緩くなったとしても体のどこかに痛いところを作らないように気を付けています。

レース当該週は、火曜日に石神ジョッキーに障害を飛ばしてもらって水曜日に最終追い切り、金曜日に東京競馬場でスクーリングをする予定です。

——伊藤さんの考えるアベックフォルスの現状での課題とセールポイントを教えてください。

伊:初戦の飛越でも何ヵ所か踏み切りを合わせにいかないと危ないところがありましたし、もう少し落ち着いて飛べるようになると更に良いですね。今は気持ちが先走って突っ込んでいく感じの飛越ですが、落ち着いて人間の指示を待って飛べるようになれば中山コースでも面白いんじゃないかと思います。

良い点はまずスタミナですね。あとは平地のときから負けん気が強いところ、ファイティングスピリットがあることです。そして平地の脚を持っていること。スタミナ、ファイティングスピリット、長く良い脚をしっかり使える、という3点がこの馬のセールポイントです。

——最後にレースへ向けて意気込みをお願いします。

伊:強いメンバー相手にどれだけやれるかですが、十分チャンスがあると思っています。この先更に上を見込める走りを期待していますし、フレッシュな状態で強豪たちと戦える態勢を整えていきたいです。