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【天皇賞・秋】鍵を握るのは逃げ!「肉を切らせて骨を断つ」戦法で浮上する伏兵
2023/10/29(日)
春秋天皇賞制覇を狙うジャスティンパレス
テレビ東京の競馬中継で解説を24年務め、数万レースを見てきた元JRA騎手・吉沢宗一さん。プロの視点でメンバー構成などから展開を描き、"未来予想図"をつくります!
今週は天皇賞・秋(G1、東京芝2000m)。展開面での攻略ポイントはこの2つです。
- <1>⑩ジャックドールが淀みない展開を作る
- <2>逃げ馬を意識した位置取りで総合力の戦い
このメンバー構成なら⑩ジャックドールが行くでしょう。スタートは速いですし、この頭数の外枠なら誰にも邪魔されずに自分の競馬に持ち込めます。この馬にとってスローペースに落とすことは何のメリットもないので1000m59秒くらいの速いペースで進みます。
これに続くのが①ノースブリッジや②エヒト、⑤ガイアフォースあたり。切れ味勝負で劣る馬たちは直線を迎えるまでにある程度のリードを保っておく必要があります。
向正面
↑⑩↑
↑①②⑤
↑
↑⑥⑦
↑
↑③④
↑⑧⑨⑪
先行馬を見ながら溜めつつ追走していくのが⑥ジャスティンパレスや⑦イクイノックス。良馬場で⑩ジャックドールに楽逃げを許すわけにもいきません。しっかり前目に行ける自在性があるならば、この辺りにいるのが理想です。
⑦イクイノックスがこの立ち回りをした場合、スタートが遅かったり中団でじっくり構えて運んだりする馬は分が悪くなります。⑦イクイノックスを上回る切れ味を使えるのであれば話は別ですが。
③ドウデュースや④ダノンベルーガ、⑨プログノーシスは後方寄りになりそうなだけにそこが少し気掛かりです。
直線入口
↑⑩↑
↑①②⑤
↑ ⑥⑦
↑⑧③④⑨
↑ ⑪
⑩ジャックドールは積極的に運んで“肉を切らせて骨を断つ”を実践します。自身も苦しいけど、後続を追い駆けさせて脚を使わせる(脚を溜めさせない)ことで、ライバルたちの切れ味を削ごうとします。
もちろん、これを捕まえようと⑥ジャスティンパレスや⑦イクイノックスが差してきて、さらに後ろから③ドウデュースや④ダノンベルーガ、⑨プログノーシスも差してきます。この流れの中で余力を残しながら切れ味を発揮できる馬がこの争いから抜け出ることになります。
要は序盤のポジション取りからずっと総合力が求められます。
⑦イクイノックスはキッチリ仕上げてきました。実績を考えればそれだけでも十分でしょう。切れ味、スタミナ、自在性、馬体のバランスどれもハイレベル。このメンバーが相手でもあっという間に抜け出してくると見ました。
長距離馬と思われているのか評価が低めな⑥ジャスティンパレス。仕上がりや体調はかなり良く、切れ味も備えているから2000mのスピードにも難なく対応可能。⑦イクイノックスよりもやや前目の位置から最後までしっかり伸びてくるイメージです。
仕上がりに関しては⑩ジャックドールも負けていません。ストライドが大きくていかにも逃げ馬っぽいタイプ。スピードに乗ったら簡単には止まらないでしょう。Bコース替わりを生かして、今年こそは積極策で悔いのない競馬を全うしたいところ。
本命候補:⑦イクイノックス
展開予想でおなじみの吉沢宗一さんがレース発走直前のパドックで、よく見える5頭をTwitterで配信しています!
(元JRA騎手)
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