【2歳馬情報】夏競馬最終週に名門一族出身の期待馬が登場!

夏競馬も最終週。今週で新潟、札幌競馬は終わり、季節は秋に移り変わる。最終週も各場に期待馬たちが揃った。今週デビュー予定の評判馬、良血馬を厩舎育ちのPOG好き、数多くの名馬をPOGで指名した達人・山田乗男が紹介していく。

◆8月31日


●新潟芝2000m

ヴィンセンシオ(牡、リアルスティール×シーリア、美浦・森一厩舎)
母は2勝。おじエピファネイア(ジャパンC、菊花賞勝ち馬)、サートゥルナーリア(皐月賞、ホープフルS勝ち馬)、リオンディーズ(朝日杯FS勝ち馬)、祖母シーザリオ(オークス、アメリカンオークス勝ち馬)。1週前の追い切り(以降も時計は、主に1週前のもの)はウッド5F66秒8-11秒5。

「馬体は中距離タイプ。芝向きのフットワークだが、パワーも十分見込める。まだまだ緩さは残るが、身のこなしも良く、初戦から行けそう」と記者の話。鞍上はルメール騎手の予定。

ジュンアサヒソラ(牡、イスラボニータ×ベッラレイア、美浦・高柳瑞厩舎)
母はフローラS勝ち馬、オークス2着。追い切りはウッド5F66秒3-11秒6の好タイム。上り3Fの36秒3も評価できる。

●中京芝2000m

キタサンハナビラ(牝、キタサンブラック×ディステイン、栗東・斉藤崇厩舎)
母はイタリアG3勝ち馬で、北島三郎氏がキタサンブラックの交配相手にと購入した馬。追い切りはCW6F82秒3-11秒7と水準レベルはクリアしている。姉2頭は未勝利だが、この時計を出せれば、きょうだい初勝利も見込める。

●中京ダート1400m

ヴィジブルライト(牡、ヘニーヒューズ×スペクトロライト、美浦・和田正厩舎)
母は2勝。半兄ライトウォーリア(川崎記念勝ち馬)、おばビッシュ(紫苑S勝ち馬、オークス3着)。追い切りはウッド6F82秒7-12秒1と全体時計は評価できる。

ブルックリンダンス(牡、ルヴァンスレーヴ×サダムグランジュテ、栗東・田中克厩舎)
母は5勝。半兄ロコポルティ(現5勝)。CW6F84秒4-12秒1の時計が出ている。鞍上は亀田騎手の予定。

●札幌芝1500m

ダノンミッション(牡、ロードカナロア×フローレスダンサー、美浦・堀厩舎)
母は1勝も、重賞で4着が2回。半兄バジオウ(小倉大賞典3着)、おばダンスファンタジア(フェアリーS勝ち馬)。セレクトセール2億8600万円(税込)。1週前は函館芝コースで5F66秒台、1F12秒半ばの時計が出ている。

「函館に入り、しっかり乗り込んできた。腹回りもスッキリ見せ、仕上がりは早そう。これなら初戦から動けるのでは」と記者の話。先日の中京・新馬戦ではダンシングキイ一族のカムニャックが衝撃デビュー。同族の本馬も続きたい。鞍上は佐々木騎手の予定。

◆9月1日

●新潟芝1800m

グロスビーク(牡、シスキン×アドマイヤセプター、美浦・田中博厩舎)
母は5勝、京阪杯2着。半姉スカイグループ(重賞2着3回)、半兄デシエルト(リステッドレース2勝)、おじドゥラメンテ(日本ダービー、皐月賞勝ち馬)、祖母アドマイヤグルーヴ(エリザベス女王杯2回)。追い切りはウッド6F81秒8-11秒5。「この一族らしく折り合いに課題はあるものの、素質の高さは疑いない1頭。距離も血統的には2000mまで問題ない」と記者の話。鞍上はルメール騎手の予定。

フィドルファドル(牝、サトノアラジン×ヴィートマルシェ、栗東・矢作厩舎)
半姉マルシュロレーヌ(ブリーダーズCディスタフ勝ち馬)、半兄バーデンヴァイラー(交流重賞2勝)。1週前は芝コースで6F81秒台、1F11秒台前半、2週前はCWで6F83秒6-11秒8の時計を出している。兄姉はダートで大成した馬が目立つが、芙蓉Sを勝ったサンブルエミューズ、京都牝馬Sで1番人気になったリリーバレロのように芝で活躍した馬もいるので、本馬も芝でどんな走り見せてくれるか楽しみである。鞍上は坂井騎手の予定。

●新潟芝1400m

マックアルイーン(牡、Blue Point×Euthenia、美浦・木村厩舎)
おばLaugh Out Loud(フランスG2勝ち馬)。時計はウッド6F82秒3-11秒7。最後まで加速ラップを踏む好内容の追い切りを披露。日曜日には坂路で53秒6-12秒0の時計を出している。鞍上はルメール騎手の予定。

●中京芝1400m

チムグクル(牡、ラブリーデイ×エンドレスノット、栗東・福永厩舎)
母は4勝。全兄ゾンニッヒ(現6勝、ダービー卿CT3着)、おじマカヒキ(日本ダービー勝ち馬)、おばウリウリ(重賞2勝)。追い切りはCW6F83秒9-11秒9の時計が出ている。鞍上は岩田望騎手の予定

フードマン(牡、Kingman×Midnight Crossing、栗東・小栗厩舎)
2週前のCW6F82秒6-11秒5も好時計だが、1週前はCW6F80秒9-11秒6と更に時計を縮めている。小栗厩舎&増田和啓オーナーのラインは、一つ上の世代のナナオが短距離戦線で活躍。今年は本馬が短距離戦線で活躍したい。

チューラワンサ(牝、レイデオロ×ディーパワンサ、栗東・高野厩舎)
母は3勝、中京2歳S1着。おばアヌラーダプラ(5勝)。追い切りは坂路で55秒9-12秒6が出ている。鞍上は西村淳騎手。

◆2歳新規入厩

ショウリュウシエル(牝、エピファネイア×ショウリュウムーン、栗東・佐々木晶厩舎)
母は重賞3勝。半兄ショウリュウイクゾ(日経新春杯勝ち馬)

ファーニスクリーク(牡、キタサンブラック×トータルヒート、栗東・斉藤崇厩舎)
半姉サーマルソアリング(現4勝)、半兄ファーヴェント(現1勝、東京スポーツ杯2歳S3着)