【府中牝馬S】長期休養明けブレイディヴェーグ 指揮官が語る現状

11カ月ぶりの実戦となるブレイディヴェーグ

11カ月ぶりの実戦となるブレイディヴェーグ


府中牝馬S
ブレイディヴェーグ
宮田敬介調教師

——前走のエリザベス女王杯は厩舎として初めてのG1勝ちとなりました。レース内容を振り返ってください。

宮田調教師(以下、宮):2走前のローズステークスは、夏負けの影響もあって体調自体はもうひとつという感じでしたが、ラストに良い脚を使って2着にきてくれました。その後短期放牧を挟んでエリザベス女王杯へ向かいましたが、前走時と比較して明らかに毛ヅヤも馬体の張りも良くなって、良い状態で送り出すことができました。

レースではジョッキーが上手く良いポジションを確保して、馬の持ち味を引き出してくれました。キャリア5戦目で古馬相手のG1を勝ったのは、本当に馬が立派だと思います。

——この中間の過ごし方を教えてください。

宮:前走後は放牧に出して、ドバイ遠征に向けて一旦厩舎に入厩しましたが、右後肢飛節を傷めた影響で調整ができず、遠征は取り止めて再放牧することになりました。次は新潟記念に向けて調整を進めていましたが、今度は体が20キロ近く増えたなかでも夏負けの症状が見られて仕上げが難しい状況になったので、府中牝馬ステークスに目標を切り替えました。この中間も代謝の関係かスクミが出やすい感じなので、手探りの状態ではありますが慎重に調整を進めています。

——10/2(水)に行われた1週前追い切りの狙いと動きの評価をお願いします。

宮:前の併せ馬を見ながら自分自身のリズムで走って、最後に前に追いつければという内容でやりました。重たい馬場状態を考えれば時計も十分でしたし、前に追いついたとき馬が大きく息をついていたように、しっかり負荷のかかる追い切りができました。しんどい思いをして頑張ったことが、先に繋がると思います。

——休養期間を挟んで馬の変化を感じるところは。

宮:精神面も少しずつ成長していますし、肉体面も大人になって成長した分はありますが、健康体でいられた期間が長かった訳ではないので、今回は正直ブランクの長さを感じています。

——東京芝1800の3歳未勝利戦を勝ち上がりましたが、改めて舞台適性への見通しは。

宮:基本的には直線が長くて軽い馬場が合っていると思うので、東京の1800、2000辺りはベストかと思っています。

——レースに向けて意気込みをお願いします。

宮:今回はケガがあっての長期休養明けですし「まずは無事に」という思いで調整しています。レース直前までしっかり状態を見極めていきます。