【3歳馬情報】リバティアイランドの妹が負けられない一戦に挑む!

いよいよ5月に入り、今週から7週連続でG1レースが行われる。その裏で今後の飛躍に向けてレースに臨む3歳の素質馬たちを、厩舎育ちのPOG好き、数多くの名馬をPOGで指名した達人・山田乗男が紹介していく。

◆5月3日

●矢車賞(牝馬限定1勝クラス)・京都芝2200m

マディソンガール(牝、キズナ×ヤンキーローズ、栗東・中内田厩舎)
牝馬3冠馬リバティアイランドの妹。新馬戦は、上り3F11秒1-11秒1-10秒9とハイラップの新馬戦を快勝。このレースが評価されクイーンCは1番人気に支持されたが、結果は6着。ただ終いの脚は目立っていた。

「姉同様に気難しいお嬢様タイプで、気を損ねると走る気をなくしてしまうのかも。稽古の動きは目立っており、自己条件から再出発」と記者の話。オークストライアルに出走しても有力視できる存在。自己条件なら負けられない。

エバーグルーヴ(牝、ドゥラメンテ×ベアインマインド、栗東・藤岡厩舎)
2走前の阪神芝1800mの未勝利戦を、1分46秒2の好タイムで勝ち上がり。格上げ初戦の君子蘭賞は、逃げた馬が勝利した展開を、中団以降から追い込み4着に食い込んでいる。前走同様、終いの脚を生かして上位入線を目指す。

●1勝クラス・東京芝1400m

レッドキングリー(牡、サートゥルナーリア×レッドエルザ、美浦・木村厩舎)
新馬戦を楽勝し、東京スポーツ杯2歳Sはクロワデュノール、サトノシャイニングと世代を代表する2頭に続く3着。ここまでは良かったが、前走の共同通信杯は逃げバテで8着と大きく崩れている。

「前進気勢が強過ぎる性格なので、距離が短くなって折り合い面はかなり楽になるはず。7ハロンの舞台なら楽勝まで」と記者の話。能力は1勝クラスにいるレベルではなく、距離に対応できれば堅い一頭だ。鞍上は北村宏騎手の予定。

パーリーラスター(牝、モーリス×リュミエールドール、美浦・池上厩舎)
新馬戦では、次走の未勝利戦、菜の花賞連勝のコムユンプリュムに勝利。格上げ初戦の菜の花賞は、プラス22キロ、スタートで不利を被った影響で大敗。マイナス20キロの前走は、勝ち馬から0・1秒差の4着に入り、1勝クラスでも上位の力があることを示した。
1400mへの距離短縮となるが、先行できるスピードもあり、対応はできるだろう。鞍上は横山武騎手の予定。

●未勝利・東京芝2000m

アローグレイシャー(牡、キズナ×ザズー、美浦・林厩舎)
デビューから2戦し、2、3着と好走続き。「胴回りに幅のあるキズナ産駒だが、それを割引いてもまだ腹回りは重め残り。レースを使いながら体重が絞れ、確実にシェイプアップはしている。反応面の鈍さも少しずつ改善しており、未勝利突破は近くなってきた」と記者の話。中山の前走は脚を余した感があるので、東京コースでしっかり差し切りたい。

●未勝利(牝馬限定)・京都芝1600m

ウフルピーク(牝、ロードカナロア×アルーシャ、栗東・藤岡厩舎)
1800mのデビュー戦は勝ち馬から離れた6着に終わったが、2戦目の1400mの未勝利戦は、前残りのレースを中位から詰めての4着と変わり身を見せた。今回はマイル戦。距離延長で位置取りも良くなれば、前走以上の結果も望める。鞍上は高杉騎手の予定。

●未勝利・京都ダート1400m

ソリスクラヴィス(牡、ヘニーヒューズ×クラーベセクレタ、栗東・西園正厩舎)
4月6日阪神ダート1400mの未勝利戦でデビュー。追い切りでCW6F78秒台の好時計をマークし、モレイラ騎手騎乗もあって1番人気に支持されるも結果は4着。人気を裏切った形だが、経験馬相手を考えれば好レースと言っていい。今度も短期免許で来日のレーン騎手が騎乗予定と、期待感の高さに変わりはない。

◆5月4日

●未勝利・東京芝1600m

アセンブリールーム(牡、リアルスティール×シャンデリアハウス、美浦・中川厩舎)
東京芝1800mの新馬戦で4着と好走。2戦目はダート戦に出走も13着と大敗。レース後に鼻出血が見られ、これが敗因だろう。今回は芝を選択しての一戦。2週前の段階でウッド5F64秒9の好タイムをマークしており、好仕上がりでレースを迎えられそうだ。

●未勝利・新潟芝2000m

コリカンチャ(セ、ブリックスアンドモルタル×アロマティコ、栗東・斉藤崇厩舎)
デビューから2戦は芝のレースに出走し5、5着。その後ダート戦を使うと、6、15着。どちらも勝ち馬から大きく離されており、今回は芝に戻してきた。 弟のロスパレドネス(皐月賞馬ジオグリフの全弟)は評判も高く、順調なら6月の東京でデビューできそうな雰囲気。弟に初勝利を越されないよう、芝に戻した一戦で成績を上げたい。鞍上は亀田騎手の予定。

●未勝利(牝馬限定)・新潟芝1800m

レガーロカリーノ(牝、レイデオロ×デアレガーロ、美浦・菊沢厩舎)
デビューから2戦、7、8着と掲示板に載っていないが、勝ち馬からの差は0・5秒以内と、どちらも大きく負けたわけではない。今回はローカル開催の牝馬限定戦で、前走からメンバー弱化の可能性も見込め、掲示板はもちろん馬券圏内に入るチャンスもある。鞍上は菊沢騎手の予定。

◆2歳新規入厩

スターアニス(牝、ドレフォン×エピセアローム、栗東・高野厩舎)
母は4勝(セントウルSなど)。兄バルサムノート(現4勝)

ワラビガミ(牝、リアルスティール×ゴールデンドックエー、栗東・新谷厩舎)
兄アルバートドック(七夕賞など)、リライアブルエース(中京記念3着)

パントルナイーフ(牡、キズナ×アールブリュット、美浦・木村厩舎)
母は4勝。兄パラレルヴィジョン(ダービー卿CT)、おじメートルダール(中日新聞杯)

コーステッドの23(牡、父エピファネイア、美浦・堀厩舎)
兄ダノンベルーガ(共同通信杯)、姉ボンドガール(現1勝、秋華賞2着)

※現役馬の成績は、4月25日現在