平林雅芳 2歳観戦記(9/4.5)

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トピックス

無題ドキュメント 土曜小倉1R
2歳未勝利・牝
芝1200m
勝ちタイム1.09.0

勝ち馬
ハピシン(牝2、栗東・田所秀厩舎)

圧倒的な人気のハピシン、2番手から3コーナー過ぎからはもう先頭に並びかける積極策。直線入り口では単独で先頭に立ちそのままに押し切る内容での勝利。父ルールオブローはキングマンボの子供。そんな血統的背景のハピシン。タイムもまずまずではなかったか。

前走が、勝ったかと思った瞬間に外から一気の脚を使われて、頭差負けてしまったハピシン。今日は前走以上のゆったりしたレース内容で負けないレースをした感じでさえあった。シゲルカンリカンが逃げを主張、その2番手を難なくキープのハピシン。
3コーナー手前で半馬身後に控えて回っていく。前半3ハロンが34.3と理想的な流れでもある。3番手は内にシゲルチョウカン、外レディダイヤが続くが、2馬身ぐらい開けてあったか。
3コーナーから4コーナーの中間ではシゲルカンリカンに馬体を並びかけに行ったハピシン。直ぐ後ろにレディダイヤが迫っている。そして、4コーナー手前の残り2ハロン棒では、ハピシンの体が半馬身ぐらい前に出ているが、手応えも余裕のもの。カーヴを回って直線に入りしなで、鞍上が肩ステッキを軽く入れてうながすのが見えた。
少しだけ外めに出して直線に入ってきて、もう後はゴールをひたすら目指すだけ。2番手にはコーナーリングで4番手にいた、シゲルチョウカンが追い上げてきて前を追う。
少し間隔は詰まったかの感じであるが、交わされそうもないリードのまま、ハピシンが先頭でゴールを切った。そこから3馬身開いてカラフルデイズタムロプリンセスが3、4着を争っていた。

一度たりとも10秒台のラップがない流れ。そして最後まで11秒台の切れを要求される流れとなった。いわゆる平均ペースの決着の一戦であった。
最後の1ハロンが11.7。完勝であろうハピシンの勝利であった。初戦時の屋根の酒井Jが手綱を取った今回。前走が惜しい負けであっただけに、今回は磐石の構えとまでも思える内容であった。


土曜小倉2R
2歳未勝利
芝1800m
勝ちタイム1.49.9

勝ち馬
マイネソルシエール(牝2、栗東・和田竜厩舎)

3コーナーあたりで、3番手に付けたビームが目立つ手応え。後は伸びれば勝てると思える勢い。ところが、直線入り口で外から一気にまくって出てきたのは、同じ厩舎のマイネソルシエールの方。直線半ばで勝利を確定させる勢いとなり、最後のゴールではもう抑え気味。逆にビームの方は、直線で出てきた時にはそんなに脚色が残っていなかった。

大変身とはこんな事を言うのだろう。マイネソルシエールの初戦は5秒近い負けを喫していた。今回は実に4.2秒も短縮してのものだし、勝ち方も4コーナー手前からのスパートで、カーヴを回り直線で伸びだした勢いは、弾けているといった印象ですらあった。何がこれほどに変わらせたのか、初戦で何があったのか興味を持つものだ。これからの課題となる。
逃げたリリーファイアーが、1000メートル通過を遅くない1.01.8で行っている。追走していったカシノダンカンが、最後は脚が止まって8着に敗退する流れ。2歳戦としては、そんなにユッタリでもないと思えるもの。最後の1ハロンが11.5と、マイネソルシエールが刻んだラップが示すとおりに、1頭だけが凄い脚なのだ。1番人気のサチノパートナーの後ろにいた4コーナー手前。そこを一気に加速して上がって行った脚、直線での弾け方も半端じゃなかった。


2着リリーファイアーは、流れはともかくも、自分の競馬を出来てのもので勝った相手を褒めるべきだろう。そしてビーム、3コーナーと4コーナーでの手応えから、直線ではと期待感を持たせるものだった。確かになかなか出てこれなかったところもあったが、出てきた時にはもう脚が残っていなかった、そんな感じであった。
難しい2歳戦、それも長丁場のレース。毎レースが勉強である。


日曜小倉1R
2歳未勝利
芝1200m
勝ちタイム1.08.8

勝ち馬
エーティーランボー(牡2、栗東・木原厩舎)

一旦下げて、4番手の絶好位を持ったままの手応えで進めていたエーティーランボー。その手応えのまま直線も伸びて、同様の位置でレースを進めていたグレートヴァリューを封じた。デビュー戦は、スギノエンデバーの2、3着馬。今回は逆転の着順であった。

スタートではそんなに速いゲートではなかったエーティーランボーだが、少し行ったところではもう先手をと取ってもいいポジション。外のシゲルヒラシャインが先手を取った内の半馬身ぐらいにいた。内から、オウエイロブロイカリスマサンスカイが押して前へ出てきたのをチラッと確認すると、ジワッと下げた。4番手に下げた格好。
3コーナーあたりでは、前3頭が並んでの先行となって、絶好の位置となったエーティーランボー。3コーナーから4コーナーの中間では、前のグループから最内のオウエイロブロイがやや置かれ気味となる。その直後に、エーティーランボーが、外のグレートヴァリューが、半馬身後ろに続く。
俄然、手応えがいいエーティーランボーだ。4コーナーのカーヴに入る前に、外のグレートヴァリューがつかず離れずつ付いてきているのをチラッとまた確認する幸J。
そして直線へと入ってきたが、先頭のシゲルヒラシャインが外へ流れ気味で回った。すかさずその内へ入ってきたエーティーランボーとグレートヴァリュー。もう一度内へと立て直してきたシゲルヒラシャイン。3頭が並ぶが、その3頭の1番内となったエーティーランボーが、スッと抜けて出てくる。
やや真ん中で窮屈な感じのグレートヴァリューは仕掛け遅れとなったのか、半馬身の差が出てしまう。ジワジワと詰めるグレートヴァリューだが、前を行くエーティーランボーとの差が、ほんの少しずつ迫ってきたところでゴール。3番手には大外からサカジロキングが凄い脚を使って追い込んできたが、2馬身差まで詰めたのが精一杯だった。

常にレースの主導権を握った感じのエーティーランボーが、着差以上の内容だったと思えるものであった。タイムもまずまず悪くないもの。
2着グレートヴァリューとの力量差はほとんどない様である。


日曜小倉4R
2歳新馬
芝1200m
勝ちタイム1.09.5

勝ち馬
エーティーランボー(牡2、栗東・木原厩舎)

オースミ、ナリタと言えばトップロードとすぐ連鎖反応で出てくる程に渡辺Jとのコンビで極めた馬。お馴染みの勝負服で直線をゴールに向かう。そんなイメージであった。直線半ばでは内へもたれていて追いずらそうだったが、最後は1馬身差こらえて初戦のゴールを迎えた。

ゲートの出は、中のエンジェルタイムが速かった様子。しかしダッシュついてからの最内オースミイージーが、100メートルも行かない内に先手を取って楽な先行態勢となった。ところが、1ハロン程行ったあたりでキンシゴールドが並んで追いついて交わしそうになる。ここでもう一度内からオースミイージーが前に出て行く。2番手キンシゴールドの態勢が決まり1馬身差。3番手ペプチドサファイアが上がって、前のキンシゴールドの外へ並んでいく格好、ここらが真ん中の3ハロン棒あたりの隊列だ。直後にテイエムシルエットが続く。

前半は33.8とまずまず流れている。次の4ハロンめの4コーナー手前では、2番手に上がったペプチドサファイアとの差は1馬身少し。決して楽な行きっぷりではないが、勢いはついている。そして直線に入ってきた。
内外が少し離れた格好のオースミイージーとペプチドサファイア。内をやや開けてまわってきたオースミイージーだが、追い出すと内ラチ沿いへへばりつく感じで、鞍上の渡辺Jが手綱で立て直している。
外めをまわったペプチドサファイアの内から顔をのぞかせてきたのがシゲルジョウムであるが、外からいい脚を見せているのがパワフルキリシマだ。
先頭のオースミイージーがセーフティリードの3馬身ぐらいを保って、残り50メートルぐらいを過ぎていたのだが、一気に前の2頭を交わしてなおかつ先頭にまで襲いかかりそうな勢いだ。大外から一気に迫ったが、1馬身差までであった。

最後の2ハロンが12.0~12.3とややかかっていた。だからパワフルキリシマに猛追されたオースミイージーだったが、直線半ばでステッキを使って矯正されていた。若さがかなり前面に出た感じのオースミイージーの初陣だったが、1.9倍の単勝オッズで示されるように、圧倒的な支持をされていたデビュー戦をとりあえずクリアしたのは良かった。もっともっと走れそうな馬である。


日曜小倉10R
小倉2歳S(GⅢ)
芝1200m
勝ちタイム1.08.7

勝ち馬
ブラウンワイルド(牡2、栗東・坂口則厩舎)

大方の予測と違い、逃げの手に出たのはシゲルキョクチョウ。単騎の逃げを展開して完璧に勝ちゾーンに入ったと思った瞬間に、どこにいたのかブラウンワイルドがもの凄い脚で交わした。フェニックス賞の鬱憤を晴らす感じの勝利であった。

競馬は生きている、そんな言葉がピッタリ。数字、ラップ的にはテイエムターゲットが逃げると思っていたのに、ゲートの出がモッサリ。外からスッと前に出てきたのは、シゲルキョクチョウ。迷いなく先頭に立っていく。ムジョウモアグレイスドレッドノートと続くが、テイエムターゲットは押して前に出て行く気がない。
そして3コーナーへと集団は向かっていく。2番手にはドレッドノートだが、並ぶまでも行かず半馬身から1馬身で続く。モアグレイス、そしてテイエムターゲットが内めから顔を出してきた、外にはバラードソングが上がって来ている。

カーヴを回って行く。先頭シゲルキョクチョウの前半3ハロンは33.1と、マズマズの速さか。2番手は変わらずドレッドノートで楽な感じだ。3番手バラードソング、4番手モアグレイス。その後ろにテイエムターゲット。その外へムジョウとトーホウペッグが上がって来たのが、4コーナーのカーヴ手前の残り2ハロンのところだ。ここらでは、内ラチ沿いにスギノエンデバーが、外にブラウンワイルドが上がって来て、先頭のシゲルキョクチョウからは4馬身ぐらいの間に10頭近くがひしめく。ここが馬群がいちばん固まった時だろう。そして直線に入ってくる。

シゲルキョクチョウはますます快調な逃げで、スッと後続馬達を引き離しにかかった。幸Jの左ムチに応えて、残り1ハロン棒からはもうセーフティリードと思える程の差となっていく。
2番手にいたドレッドノートの手応えが一杯いっぱいとなり、バラードソング、モアグレイスに抜かれる。ここでシゲルキョクチョウとの差は3馬身程。バラードソングの外、馬場の真ん中を追い上げてきたスギノエンデバーとブラウンワイルドが、前にいたテイエムターゲットを挟む様に、内と外から出てきたが、まだ前とはけっこう距離がある。

シゲルキョクチョウは幸Jの叱咤激励でゴールを目指して行く。先ほどより差が開いたと思えたぐらいだ。後ろで併せ馬となったブラウンワイルドとスギノエンデバーが猛追する。前を見ないで、下を向いて馬の背中で平たくなって一生懸命に追う浜中Jのブラウンワイルドが、シゲルキョクチョウに届いたのはまさにゴール寸前であった。ただゴールへ入った瞬間に、勢いが完全にブラウンワイルドの方が良かっただけ。結果はハナ差だった。

ブラウンワイルドは、スタートはそんなに悪くなく、押して行けば3番手ぐらいを行けるポジションであった。しかしそのうちに位置がけっこう後ろめになっていた。3コーナーでは8番手ぐらい。4コーナー手前で外からかなり前に接近していった。後で見ると終始追っつけどおしの手応えである。けっこう渋い馬なのだろう。

しかしシゲルキョクチョウは惜しかった。あと少しで栄光のゴールだったのだが…。最後の1ハロンだって12.1だから、止まっている訳でもない。これを差したブラウンワイルドの脚が凄かったという事。
フェニックス賞では追走手一杯で、捕まえるどころの内容ではなかったシゲルキョクチョウとの差。今回は栗東に帰っての調整と、元の仕上げに戻した坂口則師の思惑どおり。見事フェニックス賞の負けをここで返したわけだ。
小倉開幕初日にレコード勝ちでデビューしたブラウンワイルド。この夏を総括した感じであり、ブラウンワイルドの夏でもあった。