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-シリウスS-平林雅芳の目
2010/10/5(火)
土曜阪神10R
シリウスS(GⅢ)
ダ2000m
勝ちタイム2.04.4
勝ち馬:キングスエンブレム(牡5 栗東・石坂厩舎)
兄に続けとキングスエンブレムが待望の重賞勝ちだ!!
前走とはうって変わる先行策、好位4番手のポジションを得てのレースぶりなった好調福永Jのキングスエンブレム。4コーナー入り口で持ったままで直線に入ってきての追い出し。これは楽勝とみていたのだが、案に反してそこからが意外と離せなかった。でもまずは重賞をゲットが大事。前走と今回を観ていると本来のキングスエンブレムに戻った様子で、いよいよ次走からが楽しみとなった。
パドックで各馬をチェック。森厩舎の二人引きのチョイワルグランパに目を引かれた。ハンデ52キロの馬かと賞金欄に目がいく。『ええッ!条件からの挑戦なんだ』と今さらながら気が付いた。
そして馬場入りしてくる各馬を待つ。キングスエンブレムのいい時は首をグッと下げて体型が流れるような流線型になると自分では思っている。前走がまさしくそうだったし、今日もゴール板の外めを4コーナーの方へと駆けていく姿を見て、《ああいいな~》と確認した。
それぞれが返し馬に散ってレースを待つ。条件戦を勝ったばかりのキングスエンブレムが1番人気に支持されている。重賞ウイナーもいるこのレースだが、ハンデ戦でもあり、またヴァーミリアンの弟でこれからの期待度を裏づけている人気となっている。
ゲートが開いた。福永J、今日はどう乗るのかと見ていたが、スッと前に出ているキングスエンブレム。最初の芝の部分を通るのだが、ハナへでも行ける勢いで出て行った。内で小牧Jのワンダースピードがトップハンデでもあり久々でもあり、先手を主張する。最初のカーヴをワンダースピード先頭、2番手ラヴェリータと、背負っている2頭が前となる。3番手内にグリッターウイング、直ぐ後ろが内アドマイヤスワット、外モンテクリスエスで、その直後の外めをキングスエンブレムが6頭めで続く。
直後のチョイワルグランパが、向こう正面でもキングスエンブレムの内を同じ勢いでついて行く。何か気になる動きの馬である。
淀みのない流れで3コーナーを回り4コーナーと向かっていく。キングスエンブレムを中心に見ているのだが、そのキングスエンブレムがまるでエンジンがかかったかの様に上がって行き、前の3頭の外へと並ぶ勢いだ。
そしてカーヴを回り直線に入ってくる。もう外で勢いに乗ったキングスエンブレムが先頭に立っている格好である。前へ行っていた馬では、真ん中のラヴェリータが伸びて行くが、一番内のワンダースピードに中のモンテクリスエスは、もう脱落気味である。
残り1ハロンのあたりで福永Jのステッキが鳴り、2番手のラヴェリータとの差を広げにかかった。馬ゴミの中からチョイワルグランパが伸びて来ている。外のマイネルアワグラスの伸びは今ひとつで、むしろその直後のサクラロミオの方が勢いがある。
キングスエンブレムがどれだけ離すのかと思って見ているが、離したはずのラヴェリータとの差がまた少しずつ縮まってきている感じだ。
見ると、福永Jのステッキの動きが早くなってきている。楽勝かと思えた勝利から1馬身差もない勝利へと変わったが、キングスエンブレムが先頭でゴールした。
急いで降りて検量室のそばのパトロールビデオを見上げる。3コーナー過ぎに前の馬の外へ出したキングスエンブレムが蓋を外された感じで勢いが増して、上がって行く感じに見える。予定より早いゴーサインになってしまった様子だ。
だから手応え良く4コーナーへ入ってきて意外に伸びあぐねた感じがするのは、鞍上の意思よりも仕掛けが早まってしまったため、ゴール前の切れになったのだろう。切れが利き過ぎる感じがあるキングスエンブレムの4コーナー手前あたりからゴールまでの動きであった。
その切れが身上の馬であるキングスエンブレムだが、そこが逆に今日の舞台で出てしまえば、今後におおいに参考になるはずである。これからもっともっと強い相手と戦っていかねばならないので、弱点は早めに見つけておいた方がいい。まずはいい競馬となったキングスエンブレムのシリウスSであった。
一昨年の覇者のマイネルアワグラスは伸び切れず。そしてワンダースピードは10ヶ月ぶりの実戦となって粘りを欠いた様子。
牝馬で背負っていたラヴェリータは、さすがの競馬内容でゴール前でジワジワと差を詰め寄ってと渋い内容であった。
これからのダートの大きなレースが待っている。まずは楽しみなキングスエンブレムの勝利から始まった秋の様である。
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