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-JCD/鳴尾記念-平林雅芳の目
2010/12/7(火)
日曜阪神11R
ジャパンカップダート(GⅠ)
ダ1800m
勝ちタイム1.48.9
勝ち馬:トランセンド(牡4 栗・安田隆厩舎)
※※ 芸術的なペース配分、藤田J・トランセンドを導く!!
速かったのは最初のカーヴに入る2ハロンめの10.7だけで、後は淡々としたペース配分に落としたトランセンド藤田J。1000通過がこのクラスで1.00.0は、昨年のエスポワールシチーの1.00.7のこれ以上はないペースとまでは行かぬものの、GⅠクラスとしては遅いもの。
直線残り1ハロンで、3歳馬バーディバーディが一旦前に出たかと思うシーンもあったが、もう一度の粘り腰で、伸びだしたグロリアスノアの猛追をもクビ差退けての逃走劇でGⅠを勝ち獲った。
兄弟出走のヴァーミリアンは、3コーナーでもうつつ一杯。弟キングスエンブレムも、直線入り口では圏外へと去っていった。この2年逃げ切りと、小回り阪神コースならではの決着となった。
スタートでアリゼオが遅れた。マルカシェンクの方は今日は目立たない。トランセンドが好発だ。内でキングスエンブレムも悪くないが、押して押してトランセンドが出て行く。外からダイシンオレンジもダッシュよく2番手に上がるかと思ったが、バーディバーディの方が内から2番手に上がって最初のカーヴを回る。ラヴェリータ、ヴァーミリアンも好位置である。
2コーナーでは、2馬身ぐらい前に出たトランセンド。2番手バーディバーディであり、半馬身後ろのインにラヴェリータがいる。ダイシンオレンジがその外。直後にサンデーレーシングの服色が3頭並んだ。外がオーロマイスター、中がヴァーミリアン、そして一番内がキングスエンブレム。アドマイヤスバルも続く。
800メートルを過ぎたあたりで、バーディバーディが前との間隔を詰める。1馬身あるかないかである。この後あたりからヴァーミリアンの手応えが悪くなって、追走が手一杯になっていく。後ろで、アリゼオがやや掛かり気味な行きっぷりも見える。
3コーナーを過ぎるあたりで、キングスエンブレムがヴァーミリアンをインから抜いて前に位置する。ヴァーミリアンの直後にグロリアスノアがいい手応えで追走する。3コーナーから4コーナーの中間点あたりで、ダイショウジェットが外を回って上がって行く。アリゼオがステッキを入れているすぐ外を、シルクメビウスが順位をグーンと上げた。
4コーナーのカーヴを回る時に、トランセンドの外へバーディバーディが並びかける。直ぐ後ろのインを、ラヴェリータがダイシンオレンジの内から抜いて出てこようとしている。
アドマイヤスバルが直後に顔を覗かせる。その外を、グロリアスノアが小林慎一郎Jの左ステッキと共に脚を伸ばしてくる。一旦バーディバーディが前に出た様に思えた残り1ハロンあたりだったが、最後の仕上げとなった藤田劇場、トランセンドがもう一度伸びだし、バーディバーディとの差を広げる。
もう藤田Jは手綱を押すだけ。半馬身、1馬身とバーディバーディを離したかと思えた瞬間に、グロリアスノアだけが詰め寄ってくる。
今度は左ステッキで追い出した藤田Jトランセンド。半馬身ぐらい残して先着したと思ったら、クビ差の勝利であった。パトロールビデオを見ると、グロリアスノアは最初のコーナーでやや狭くなって控えるシーンがあった。しかし後は馬の中を回っての道中。直線入り口も上手く出てきて文句のない騎乗だった。
しかしそれを上回る藤田Jの逃走劇。トランセンドの持ち味を十二分に出し切っての栄冠であった。アドマイヤスバルは3着であり、3歳馬バーディバーディが4着。シルクメビウスは、直線で1頭だけ外を走っている感じでの5着。脚質的に難しいところなんだろうか。
そして、ヴァーミリアンの失速ぶり。弟キングスエンブレムも近走になく弾けるところのない競馬。アリゼオは、初ダートでマイナス面の方ばかりが出た様子。いつもながらお客様の支持の凄さ。そして直前のレースで1着となったどうしの決着。
やはり今、いい馬が当然、好結果を出すという事を忘れてはいけない様です。
土曜阪神11R
鳴尾記念(GⅢ)
芝外1800m
勝ちタイム1.44.9
勝ち馬:ルーラーシップ(牡3 栗・角居厩舎)
ノーザンファームの吉田勝己さんが、次のレースを観るためにそのまま残っていたが、傍に行ってお祝いの言葉をかけると《いや~本当に嬉しい。辛抱したんですよ、我慢をね、爪が悪くてね~。いや種馬に出来るからね、サンデーサイレンスがかかってないからこの馬はいいんですよ!》と言葉が次からつぎへと出てくる。それほどに意義ある勝ちっぷりだった様子だ。いや種馬でなく、競走馬としてです。立派な馬体であり、そして反応の良さ。来年は凄い活躍をするのだろうなと思えるレース後の実直な感想でありました。
長い向こう正面を走って3コーナーのカーヴへと入ってくる1800外回りコース。得てして、意識してユックリと進むのだが、シルポートが飛ばしていく。スタートでリトルアマポーラが『行くのか?』と思えるダッシュだったが、その外からシルポートが押して先手を主張する。
1ハロンを行かぬまに3、4馬身のリードを取った。3番手にショウリュウムーンが上がって来た。アドマイヤメジャー、リルダヴァル、そしてルーラーシップと続く好位グループだ。
3ハロンを過ぎたあたりで、もう流れが速いのが判る。ヒルノダムールは中団の少し後ろで、前にリルダヴァルを見る形だ。軽快に飛ばしていくシルポート。3コーナーを過ぎて少し離した感じか。そのまま4コーナーへとペースを落とす事もなく進んでいく。残り3ハロンを過ぎるカーヴの手前では、2番手のショウリュウムーンの方は手応えがあまり良くない。そして直線へと入って来た。
4番手ルーラーシップ、その後ろリルダヴァル、そしてヒルノダムールと続いている。内回りコースの4コーナーを過ぎて、まだシルポートは追ってない。残り300のオレンジ棒を過ぎる。3番手にルーラーシップが上がってくる。
残り1ハロン、まだ先頭はシルポートだ。しかし後ろが随分と接近した。
ステッキを振るう岩田Jとルーラーシップ。そして捕らえて、シルポートの前に出た。後は手綱を押す岩田J。そこへリルダヴァルとヒルノダムールが襲いかかって来たが、半馬身先にルーラーシップが入っていた。
クビ差3着がリルダヴァル。シルポートはよく粘っていたが4着。ショウリュウムーンが5着だった。
パトロールビデオを見る。するとヒルノダムールが直線では、ずーっと内へもたれている。矯正するだけで追えていない。それでの2着だから、内容的には凄い。しかし内へもたれる事自体が問題。
道中の位置取りの分だけルーラーシップが勝った感じだが、これが休み明け。12キロ増が太いという馬体ではなかったが、やはり久々の分はあったはず。道中も十分に折り合っていたし、追われてからもいい。
やっと戦いの場に戻ってきたルーラーシップ。これで来春は大きな仕事をしそうだ。楽しみな馬の復活劇でありました。
平林雅芳 (ひらばやし まさよし)
競馬専門紙『ホースニュース馬』にて競馬記者として30年余り活躍。フリーに転身してから、さらにその情報網を拡大し、関西ジョッキーとの間には、他と一線を画す強力なネットワークを築いている。
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