-京都記念-平林雅芳の目

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トピックス


日曜京都11R
京都記念(GⅡ)
芝外2200m
勝ちタイム2.13.9
勝ち馬
トゥザグローリー(牡4、栗東・池江郎厩舎)

※※市川厩務員、渾身の仕上げ。トゥザグローリー快勝!!

《有馬記念よりまだ進化してますよ。今年はもっともっと強くなると思えますよ》とトゥザグローリーを語る市川明彦厩務員。これが愛馬と一緒に戦うのが最後となる。でも、ドンドンと完成されていく愛馬を見つめる眼はいつまでも優しい。いつもならば言わない人が《まず負けないと思いますよ》と1週前に話をした時でも言っていた。それ程に進化しているトゥザグローリー。直線で大きく外へ出してからの最後の追い出し。メイショウベルーガが詰め寄ってはきたが、危なげない勝ち方で池江郎厩舎としての最後の一戦を終えた…。

レースの前半でダノンシャンティがやや掛かる仕草を見せていた。オウケンブルースリは、今回はドンジリからの競馬。そしてビッグウィークも好発だったのだが、外の先行馬がけっこう主張して、最初のカーヴで内からトゥザグローリーにも入られて4番手となってしまう。
ヒルノダムールもスタート直後は3番手ぐらいだが、カーヴを回りジワッと順位が下がる。2コーナー過ぎではメイショウベルーガの外め。向こう正面から3コーナー手前あたりで、シャドウゲイトがスルスルと上がって3番手、インはトゥザグローリーが堅守している。
3コーナーから4コーナーの下りでは、ヒルノダムールが外からすスーッと上がって行き、4コーナーを外めから先頭に並んで回る。

直線に入って内の先行馬たちがバテて、外の馬たちと差が出る。ヒルノダムールが先頭で生垣を通過し、その少し内めでビックウィークが伸びる。
その後ろにいたトゥザグローリーが外へ進路を取る。ヒルノダムールの内にいたのを外へと出してくる。
馬場のかなり外めに出す。ちょうどメイショウベルーガが追い出してきていた前である。そして先頭のヒルノダムールを追いかける。
先に追い出したヒルノダムールが馬場の内めだったが、外をアッという間にトゥザグローリーが追いついてかわして前に出て行った。
その後をメイショウベルーガが追い込んできた。ヒルノダムールには鋭い伸びがなく、前の2頭と離れる。トゥザグローリーが抜けて先頭、そこへメイショウベルーガがかなりいい脚で迫って行ったが、届く脚色ではなかった。
ヒルノダムールの後ろで、ダノンシャンティとロードオブザリングが追い合いで4着争い。その後ろの外めを、オウケンブルースリがやっとエンジンがかかった感じで伸びてはいた。

終始内々で、距離ロスを防ぐ乗り方のトゥザグローリー。最後は中から外へと出してとかなり思い切った乗り方。それだけ手応えもあったのだろうが、大胆かつ豪快に伸びて行った。
最後の2ハロンが11.2~11.6となる流れ。前半1000メートルが1.01.8とかなり遅いのだが、2000メートル通過では2.02.4とまずまず流れている。3コーナー過ぎあたりから速くなっていった様子だ。ヒルノダムールは勝ちに行ったレースか。動いたところから速くなっていただけに、裏目に出たとは言わないものの、直線半ばでもう加速できなくなっていた感じだ。
メイショウベルーガはいつもよりも前々で絶好の位置。トゥザグローリーが先に動いた時に一瞬の間が出来たのだろうが、仕方ない動きだろう。でも男馬の一線級に入っても相変わらず十分な能力を誇る。
ダノンシャンティは、やはり距離が長いと判断していいのではなかろうか。そしてビッグウィーク。今回は中途半端に終わってしまったが、直線入口の一瞬の伸びといい、やはりいいものはある馬。一度使った次走は大きく変わる可能性大。

それにしてもトゥザグローリー。着差を見る限りでは派手さはないが、内容はかなりなもの。今年の活躍が本当に楽しみとなる一戦であった。


平林雅芳 (ひらばやし まさよし)
競馬専門紙『ホースニュース馬』にて競馬記者として30年余り活躍。フリーに転身してから、さらにその情報網を拡大し、関西ジョッキーとの間には、他と一線を画す強力なネットワークを築いている。