専門紙・勝馬の看板TMとして一時代を築き「美浦の地獄耳」という異名が付く程の聞き屋が
築き上げた人脈を駆使し、五感とツボを刺激する自信の一頭をズバッとお届けする。
好調厩舎の狙ってみたい穴馬
2018/2/24(土)
どうも!美浦の古川です。
引退する調教師にとってのラストウィークは、土曜からその勝負馬が激走。木曜更新の「四方山話」でも取り上げた尾形充弘厩舎のシャイニーロケットが中山2Rで通算800勝のメモリアル勝利。そして今週17頭の管理馬を出走させる和田正道厩舎も、小倉2Rのライオンボスで今年初勝利を挙げた。
そして当欄で取り上げた土曜中山8R。小島太厩舎のメンデンホールが勝って調教師の引退に花を添えたが、厳選馬として挙げたヒカリトップメモリは惜しくも0秒1差の3着。そして、日曜の池上弘厩舎は中山12Rのタケルラグーン1頭のみ。「砂を被ると嫌気を出してしまうので、内枠は引きたくない」と池上弘師は言っていたが、なんと最内枠。戸崎騎手を配しての勝負鞍だが……。
さて、日曜の厳選馬は中山5R・3歳未勝利の⑬ヘッドストリーム(牡3、美浦・武井厩舎)。2番人気に推された昨夏のデビュー戦は先行するも直線でバテて失速。その後は差す競馬に転じ、前走は勝ち馬に0秒2差まで迫る好内容で未勝利卒業にもメドが立った。
前走後に骨折し3ヶ月半の休養を余儀なくされたが、それが功を奏して馬体はひと回り大きくなり、稽古の動きを見てもパワーアップした印象だ。1週前のウッドコースでは格上馬と併せ意欲的な追い切りを行い、跨がった大野拓弥騎手も手応えを掴んだ様子。陣営は「骨折は軽度だったし、良い休養になった。上手くゲートを出てくれればチャンスはあると思う」とイキナリから期待している。
今年の武井亮厩舎は関東リーディング10位と好調で、馬券に絡む時は高配当になる事が多い印象。今回も紙上の印は薄いだけに狙ってみたい穴馬だ。
プロフィール
古川 幸弘 - Yukihiro Furukawa
昭和41年、競馬専門紙「勝馬」に入社。35年もの間、看板トラックマンとして名を馳せた。かねてから、ラジオ日本競馬実況中継で「オッズが落ちるパドック解説」を幾度となく演出。相馬眼は独創性に溢れており、現役トラックマンの追随を許さない。専門紙を引退した後もブレーンを広げており、美浦トレセンでは地獄耳とさえ謳われる。家族同然の付き合いをしている現役関係者は数知れず、内外ともに認める美浦競馬サークルの顔である。