専門紙・勝馬の看板TMとして一時代を築き「美浦の地獄耳」という異名が付く程の聞き屋が
築き上げた人脈を駆使し、五感とツボを刺激する自信の一頭をズバッとお届けする。
主戦に手が戻って巻き返し必至
2018/3/3(土)
どうも!美浦の古川です。
土曜は今週デビューの武幸四郎調教師がイキナリの勝利。兄の武豊騎手が騎乗したグアン(土曜阪神1R)は番手から直線で抜け出すと後続を突き放し快勝した。
グアンの馬主は武兄弟と親交が深く、水曜に角居勝彦厩舎で追い切り、木曜に新厩舎に移ってきたばかり。これは開業祝いといったところだろう。さらに土曜阪神8Rでもフォレストタウンが勝ち、開業初日に2戦2勝。「新人調教師が直ぐ勝ち負けになるほど……」という言葉は撤回しなければならず、ますます注目しなければと思う。
さて、日曜の厳選馬は中山8R・4歳上1000万下に出走する③パイルーチェ(牝4、美浦・鈴木伸厩舎)を取り上げる。昇級初戦の前走はスタートで出遅れ最後方を追走。展開も先行馬に有利な流れになり、メンバー最速の上がりで追い込むも6着までが精一杯だった。陣営は「終いはよく伸びているだけに、スタートで後手を踏んだのがもったいなかった」と言い、この中間はしっかりとゲート練習を積んできた。
また前走は津村明秀騎手が京都遠征だったため、騎乗できなかったのも敗因の一つと言え、主戦に手が戻る今回は巻き返し必至である。陣営も「乗り慣れた鞍上だからスタートも上手く出てくれるだろうし、スムーズに回って来られれば勝負になっていい」と期待を寄せており、牝馬同士のココはチャンス十分だ。
プロフィール
古川 幸弘 - Yukihiro Furukawa
昭和41年、競馬専門紙「勝馬」に入社。35年もの間、看板トラックマンとして名を馳せた。かねてから、ラジオ日本競馬実況中継で「オッズが落ちるパドック解説」を幾度となく演出。相馬眼は独創性に溢れており、現役トラックマンの追随を許さない。専門紙を引退した後もブレーンを広げており、美浦トレセンでは地獄耳とさえ謳われる。家族同然の付き合いをしている現役関係者は数知れず、内外ともに認める美浦競馬サークルの顔である。